「バイト勤務時間改ざん」へのペナルティとは? 居酒屋大手で発覚した"月120時間"への調整

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巷で「ブラックバイト」という言葉が飛び交っていますが……(写真:梅谷秀司)

外食大手コロワイドが運営する居酒屋チェーン「北海道」で、複数のアルバイト店員の勤務時間を改ざんする不正が見つかった。

報道によると、改ざんが判明したのは、東京都新宿区の1店舗。ある店員の月の勤務時間が多くなると、別の店員のタイムカードを使わせ、記録上、1人あたりの月の勤務時間が「120時間以内」になるようにしていた。給与は店員間でカネをやり取りさせることで、正規の額になるよう調整していたという。

負担を嫌がる企業が「社保逃れ」に走る

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

なぜ、こんなことをしたのか。コロワイドの発表によると、アルバイト店員の勤務時間が増えたことで「社会保険」の加入要件を満たすことになったが、店長の判断で不適正な処理を行い、社会保険に加入させなかったのだという。

企業が、従業員を社会保険に加入させないことを「社保逃れ」と呼ぶ。企業はなぜこうした手法をとるのだろうか。また「社保逃れ」をした企業にペナルティは生じないのだろうか。労働問題にくわしい今泉義竜弁護士に聞いた。

そもそも「社保逃れ」とは、どういった行為を指すのだろうか。

「ここで問題となっている『社会保険』というのは、具体的には健康保険と厚生年金保険です。所定の労働時間・労働日が、正社員の4分の3以上の労働者については、企業は健康保険と厚生年金保険に加入させた上で、保険料の半分を負担しなければなりません」

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