「社員使い捨て企業」の説明会が熱狂的なワケ

不安な学生心理に付け込む採用法とは

 どんな会社であっても、入社してから短期間で辞めてしまうと、次の会社を探すのが大変だ。「働く意欲が低い」「わがままで忍耐力がない」などと思われて中途採用試験に受かりにくくなってしまうのだ。
 正社員の生涯賃金が約3億円であるのに対して、非正規雇用の従業員は1億円に達しないこともある。退職金や年金なども含めると格差はさらに広がる。最初の会社を短期で退職すると人生設計が歪んでしまうおそれがある。
 編集部に寄せられた質問に答えながら、社員を短期間で使い捨てにする企業の見分け方を説明していきたい。

 

大言壮語、ハイテンション・・・・

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Q1:会社説明会ではどんな点に注意するべきですか。

問題のある企業は、熱狂的な会社説明会を開催することが多いようです。社員はハイテンション、社長も出席して熱く夢を語ります。社長が熱く夢を語ること自体は悪いことではありません。しかし、大企業でもないのに「私たちと一緒に世界を変えよう」「グローバルでオンリーワン企業を目指そう」などという言葉がポンポン飛び出すようならば、冷静になってください。

そもそも日本の中小企業が簡単に世界を変えることができるでしょうか。もちろん、現在の大企業も昔は小さな企業でした。ソフトバンク、楽天などのように、比較的短期間に大企業となったケースもあります。

しかし、無理な成長を追わず、堅実な中小企業として活躍しているケースが多数派なのです。どんな分野であっても、オンリーワンになって影響力のある企業になるのは容易ではありません。

ところが、大きな目標を掲げるような説明会で感動してしまう学生は少なくありません。友人は内定を取っているのに、自分だけ内定が取れないと気持ちが落ち込みます。自分の存在自体が社会から否定されているような気持ちになることもあります。そんなときに熱狂的な説明会に出席し、気持ちが高揚したところで社長に「私たちと一緒に世界を変えよう」などと声を掛けられ、さらに握手をされようものならば、「やっと自分を認めてくれる会社に出会うことができた」と感激して、入社を決意するのです。

精神的に安定していれば、熱狂的な説明会に出席しても冷静な判断を下すことができるでしょうが、焦りがあると判断を誤ることが多くなります。内定が取れない学生の心理に付け込んだやり方です。新興宗教の勧誘や催眠商法と同じようなものです。人の心理に付け込むようなことをする会社には気をつけましょう。

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