ハーバード留学後、「日給1800円」の進路とは 青年海外協力隊から留学、そして再び現場へ

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バングラデシュの子供たちと
仕事を求めて海外へ出ることは、日本においても現実的な選択肢となりつつある。われわれ日本人が世界中の人材たちと対等に戦っていかなければならない時代は、もはや始まっているのだ。しかし世界では、どういった人材が求められているのだろう?
本連載では、すでに海外でポストをつかみ第一線で活躍する若き日本人の中でも、いわゆる「駐在員」ではなく、「現地雇用」を得た人たちに注目したい。彼らの素顔、「海外出稼ぎ」の中で直面した困難や仕事の面白み、そして経済的な事情や日々の生活スタイルなどなどに触れることを通して、世界がこれからのわれわれに何を求めるのか、いわば「世界の募集要項」が何であるのかに迫っていく。

進路は、鳥肌が立ったときに選べ!

大久保智夫さんのモットーは、「自分の進路は鳥肌で選べ」。非常にシンプルだが、周囲の状況や意見を気にしてしまいがちな日本人にとって、このことは意外に難しい。大学3年生のときにバングラデシュに行き、NGOで現地の子供たちへの教育業務に従事した。任期を終え、帰ろうとする彼を子供たちは泣いて引き止めた。そこで立った鳥肌を、彼は今でも鮮明に覚えている。

【名前/生年月日】大久保智夫/1986年9月27日
【学歴】東京大学経済部経済学科卒業、ハーバード大学ケネディスクール行政学修士号(国際開発専攻)
【職歴】青年海外協力隊(モザンビーク、青少年活動)を経て、現職はユニセフネパール事務所の経済分析・社会政策部門政策アナリスト

その後、より現場を理解するため青年海外協力隊としてモザンビークへ。

ハーバード大学で修士号を取得後、現在はユニセフのネパール事務所にて勤務している。

アフリカの大地で彼が見たものとは。ハーバードでの学びとは。また、国際機関へのジョブサーチングや職場環境とは。

悩み続けながらも、自身の理想を追い続ける大久保さんの人生をうかがってみたい。

石崎:大久保さんは、現在は国際機関の職員として、ユニセフのネパール事務所に勤務されています。いつから、開発という分野に興味を持っていたのでしょうか?

大久保:興味、という意味では早い段階からずっと持っていました。大学の頃は開発経済のゼミにも入っていましたし、石崎さんと出会ったのもそのゼミでしたね。

石崎:そうですね。澤田康幸教授の開発経済学のゼミでした。あのゼミからは、JICA、国際機関、研究者などの立場で開発の最前線に立つ人材が多く輩出されていますよね。大久保さんも、迷いなく開発の道へ入っていった、そんな感じに見えました。

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