ゴールドマン・サックス 上・下 王国の光と影 チャールズ・エリス著/斎藤聖美訳 ~強さの理由の中に散りばめられた処世訓

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 「成功の秘策など何もない。われわれが顧客にしたいと思う人たちは、みんな賢い。嘘いつわりはすぐに見抜かれる。彼らがほんとうに望んでいることを理解すること。そして、心から役に立ちたいと考えることだ」、「顔に唾を吐きかけられたとき、優秀な人間は三つのことをする。これは雨の滴に違いないと思い、それを拭き取る。そして決意と覚悟を新たにする」といった処世訓が随所にちりばめられている。

同社に関する別の著作に、11年前に邦訳された、リサ・エンドリック著の『ゴールドマン・サックス』がある。同書がゴールドマン礼賛本に近かったのに対し、本書は、中立性の確保に相当な努力が払われている。会社が危機にあるときトップの座を放り出したスティーブ・フリードマンへの批判や、コーザイン追放劇など、どろどろした暗闘や失敗などもかなり踏み込んで書かれている。

本書のすぐれている点の一つは、翻訳の確かさである。訳者の斎藤氏は、元モルガン・スタンレー債券部の幹部で、入念で正確な翻訳は見事である。

Charles D.Ellis
ロバート・ウッド・ジョンソン基金理事、バンガード取締役、ホワイトヘッド・インスティテュート・オブ・バイオメディカル・リサーチ会長など務める。グリニッジ・アソシエイツを創業、代表パートナー。米エール大学理事・運用委員会会長などを歴任。

日本経済新聞出版社 各2310円 上514ページ、下508ページ

  

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