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アウトランダーPHEV「逞しさ」を身に着けた背景 理由は2つ「過去評価」と「アライアンス」

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  • 森口 将之 モビリティジャーナリスト
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新型「アウトランダーPHEV」のデザインを見る(写真:三菱自動車)








































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新型アウトランダーは、アライアンスで共用するC/Dセグメントのプラットフォームを使う。このプラットフォームからは、日産「エクストレイル」、日本でもかつて「デュアリス」の名前で販売されていた「キャシュカイ」、ルノー「オーストラル」が生まれており、ルノーからは7人乗りSUVも登場予定だという。

同じセグメントの5台のSUVをどのように差別化するのか。ヒントになるのは、2020年にアライアンスが発表した「レファレンス地域」の枠組みだ。

それぞれの会社が重視する地域で競争力向上に注力すると同時に、他のアライアンス各社の競争力向上のための役割を果たすというもので、ルノーはヨーロッパ・ロシア・南米・北アフリカ、日産は中国・北米・日本、三菱はASEAN・オセアニアでそれぞれリーダー役を務めるとある。

つまり、新型アウトランダーは東南アジア諸国やオーストラリア、ニュージーランドをメインマーケットとすることが予想される。理由は異なるが、どちらも堂々と見えるデザインが好まれやすいとイメージしている。こういった嗜好性を考慮したデザインとするのは、当然だろう。

具体的にどう変わったのか?

これらの背景から生まれた新型アウトランダーPHEVを見てまず感じるのは、「逞しさ」だ。フロントのダイナミックシールドは、先代アウトランダーのみならず、同じ三菱のSUV「エクリプス クロス」「RVR」より高い位置にあって厚みもある。

「アウトランダーPHEV」とは異なる「エクリプス クロスPHEV」のフロントマスク(写真:三菱自動車)

サイドは大胆なウエッジシェイプでスポーティさを強調したエクリプス クロスとは対照的に、水平に近いラインで重厚感を出しつつ、ドアパネルのキャラクターラインやサイドウインドーのグラフィックにはダイナミックシールドと共通のモチーフを取り入れ、ボディ全体での統一感を出している。

彫刻的なラインが目立つ「アウトランダーPHEV」のサイドビュー(写真:三菱自動車)

思えば先代は、たしかに途中でダイナミックシールドを取り入れたものの、それ以前はむしろエッジを排したスムーズな造形であり、フロントとボディのバランスは取れていたものの、逞しさはいまひとつだった。

派手な顔つきが好まれる東南アジア、広大な大地を有するオーストラリアなどでは、このぐらい堂々とした姿がふさわしいのかもしれないし、ルノーや日産と競合するマーケットでは、同じアライアンスの中でまったく異なるデザインが提案できるわけで、多様性への対応にもなりそうだ。

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【新プラットフォームの効用】

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