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キャリア・教育 #角田陽一郎と加藤昌治の「あんちょこ通信」

ギャラを「安く提示される人」から抜け出す秘訣 ナメられず買い叩かれないために必要な考え方

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  • 角田 陽一郎 バラエティプロデューサー/文化資源学研究者
  • 加藤 昌治 作家/広告会社勤務
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角田:そういうことだね。その人はその10分で僕のことを知ったんだね。

加藤:もちろん初めてお会いして普通に話した後は、それぞれきちんと相手をリスぺクトし合えばいいと思うけど、「最初の出会い」で言えば、嫌らしい言い方だけど「知ったもん負け」の状況を作ることはある程度可能じゃないですか。

角田:うんうん。

加藤:「本」というのもわかりやすいし、角田くんの名刺の裏のような実績集みたいなものも、「会って見せる」ではなくて、会う前に実績が見えた状態になっているとより良いのかな、とか。少しでも「知ったもん負け」の状況を作れると、自分に対して値付けをする時に少し楽になるんじゃないかな。

角田:そうすると、少なくとも向こうが下手に出る可能性が高まる、と。

加藤:その時に、「ただ知ってるだけ」というのでもよくないよね。そこにリスぺクトがなければ、ただ「はあ、なるほど」で終わっちゃうわけだから。
 結局、「自分の仕事がどれだけその人にとって魅力的か」を前もって見せていくことは必要ですよね。

結果だけではなく「過程」を見せる重要性

加藤:さらに言うと、「過程を見せる」ことも大切で。成果を認めてもらえるとして、そこに至る過程が言語化されていると、「なるほど、こういうふうに考えて、こういうアウトプットを出す方なんですね」と相手が理解してくれるから、また違う「知ったもん」が増える。

角田:そうだね。

加藤:質問者の方は「アートディレクター」とのことだけど、アートとかビジュアル的なものって、中には「パッと思いついたんですよね」的なことを言う人がいて、誤解されてる部分もあると思う。

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角田:「『パッと』だから、ギャラはこれだけでいいですよね」みたいに言ってくる人っているよね。

加藤:でも実際には、そこに至るまでに結構考えたから、その結果が出てるわけだ。「こういう発想ができるようになるまでには、こういう修業を積んでるんですよ」ということを嫌らしくなくお伝えすることができれば、相手もその価値がわかるのかな。

角田:ピカソだったと思うけど、あるカフェで店員さんに「何か描いてください」と頼まれた時、ナプキンかなんかにピロッと描いて「これは何万フランだ」みたいに言って、相手が「ナプキンに描いただけじゃないですか」と言ったら、「ここに至るまでに積み重ねがあるんだよ」って答えたっていうエピソードがあったよね。

加藤:だから「アウトプットだけ見せてるのは実は損かも」という気もします。

角田:そうだよね。だからやっぱり結果だけじゃなくてプロセスを見せていく。『仕事人生あんちょこ辞典』でも「履歴書」の項目のはじめに何度か書いてるけれど、これが基本的にいろんなことの解決策だと思うな。

(本連載の過去記事はこちらからご覧になれます。次回は4月6日に更新予定です)

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