「教科書を予習するのに、いちいち調べたり考えたりせずにすむように作られた、手軽な参考書」を指す”あんちょこ”という言葉。「安直」が語源ですが、「仕事にこそ、あんちょこが必要なんです」と話すのは、当サイトで『角田陽一郎のMovingStudies~学び続けてキャリアを伸ばす~』を連載中のバラエティプロデューサー・角田陽一郎氏。
そんな角田氏が、『考具』シリーズで知られる加藤昌治氏とタッグを組んだのが『仕事人生あんちょこ辞典』。昨年9月に代官山蔦屋書店で開催された本書の発売記念イベントを皮切りに、現在も配信にて、お悩み相談に答えるトークイベントを開催中です。
今回取り上げるのは、社会人が言いがちな「デキる学生かどうかは5分でわかる」という言葉に疑問を抱く、大学生の質問者への”あんちょこ”回答です。(前回の記事はこちら)
5分の面接で人間性、有能さはわかる?
「社会人の方にOB訪問していると「デキる学生は5分話せばわかる」と言う方がいます。自分にはたった5分で仕事がデキるか、人間性はいいかはわからないと思うのですが、おふたりはどのようにお考えでしょうか?」(21歳/男性)
角田:いい質問ですね。5分で人の感じがわかるのか。逆に言えば、「面接でどのように答えると自分の人となりが伝わりますか?」という含意がある質問ですよね。加藤くんはどう思う?
加藤:その人がどれだけ準備してきているか……は、すぐわかるね。就活に限らず「面接」って、ある意味、自分を「売り」に来ているわけですよね。そのような場で、初めて会う人を相手に、風呂敷広げすぎたりせず、正しく、ちゃんと自分のことを伝えられる人は、相当な手練れだと思う。そのためには準備が必要なわけで。その準備自体がうまかったかどうかは別にして、準備に時間をかけたかどうか自体はわかる。
角田:それは確かにわかるね。「5分で人間性までわかるんですか?」という質問だけど、はっきり言って5分で人間性までわかります。
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