角田:そう。そこから「僕」という人間がわかってくるじゃないですか。
加藤:次は「じゃあ映画○○では感動しないの?」と話が膨らんでいくしね。
準備次第で「会話の主導権」を握れる
角田:仮に面接官も『さらば宇宙戦艦ヤマト』を観ていて、「でもあの場面は特攻隊を彷彿とさせますよね」みたいな方向にいったら、「いや、自分はこう思います」みたいに答えられる。政治の話に転んでも、文化の話に転んでも、個人的な思い出の話に転んでも、どうとでも展開できる。こちらがある意味で話の主導権を握れるんだ。
加藤:なるほどね。加藤がはじめに答えた「準備ができているかどうか」という話も、今の角田くんの話に近いところがあるな。今までにその話題をどれだけ話してきたか、考えてきたかで、咄嗟に出てくる受け答えが決まってくるよね。そういう意味ではある種の試合に近い。
でもあえて言うなら、自分が決めたセリフを、誰に対しても同じように言っているだけではもったいない。相手によって言い方を変えてみるとか、尊敬する人も変えてみるとか、そういうお試しがあってもいいよね。
角田:それはそうだよ。「尊敬する人は?」という質問に対して、べつに「自分の父です」とも「会社の上司です」とも答えられるし、そこから話を膨らますことはもちろんできる。
加藤:芝居に例えるなら、話のコアはあるんだけど、アドリブを利かせられる感じで話せるといいのかもね。
本連載では大学生や、若手社会人の皆さんからお悩みを募集しています。仕事、就活、受験、生き方……などなど、角田氏と加藤氏に相談したいことをお書きください。応募は
こちらからお願いいたします。
著者フォローすると、角田 陽一郎さん・加藤 昌治さんの最新記事をメールでお知らせします。
角田 陽一郎
バラエティプロデューサー/文化資源学研究者
著者フォロー
フォローした著者の最新記事が公開されると、メールでお知らせします。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。
かくた よういちろう / Yoichiro Kakuta
バラエティプロデューサー/文化資源学研究者。東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビ入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社goomoを設立。2016年にTBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出など多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院博士課程にて文化資源学を研究中。著書:小説『AP』『最速で身につく世界史/日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。
著者フォロー
フォローした著者の最新記事が公開されると、メールでお知らせします。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。
かとう・まさはる / MASAHARU KATO
作家・広告会社勤務。千葉県立千葉高等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス)、『発想法の使い方』(日経文庫)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス)などがある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら