世界が共感、ゼレンスキー氏の「超コミュ力」5本質 卓越した「パフォーマンススタイル」の中身は?

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世界的哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏が、イギリスのガーディアン紙に寄稿した「プーチンは負けた――ウラジーミル・プーチンがすでにこの戦争に敗れた理由」という記事が話題になりましたが、彼はその中で、「突き詰めれば、国家はみな物語の上に築かれている」と述べています。

「ウクライナの人々が、この先の暗い日々だけではなく、今後何十年も何世代も語り続けることになる物語が、日を追って積み重なっている」。そうした「物語の力」はとてつもなく大きいということなのです。

この卓越した「伝える力」は、第2次世界大戦中のイギリスを率い勝利に導いたウィンストン・チャーチルをも彷彿とさせます。

「高いコミュニケーション力・言葉力」「前線に立ち続ける勇敢さ」「人とつながる力」「融和を拒否する妥協なき姿勢」「勝利を信じる力」「ユーモア」などは、まさにチャーチルと通底しています。

また、日経新聞の記事によれば、ロシアの侵攻を受けて、デジタル転換省を2日間でデジタル戦線の戦闘部隊に改組し、若い技術者らを中心に、徹底した「デジタル外交」を展開しているのだそうです。「SNS(交流サイト)や対話アプリ、ウェブサイト、プッシュ通知、バナー広告、動画広告などあらゆる手段を活用している」のだとか。

日本は、このままでいいのか

ウクライナはまさに国を挙げて「コミュ力」という武器で戦い、世界の共感を集めました。ひるがえって日本はどうでしょうか。

次世代グローバルリーダーのためのコミュニケーションスクール「世界最高の話し方の学校」を5月に開校します。詳しくはこちら

一部に「軍事力の増強」「核の共有」などを訴える声もあるようですが、それよりも、この情報化時代の新しい「コミュニケーション(プロパガンダ)戦争」に勝ち抜く力量はあるのか。そちらのほうがよほど心配です。

有事に備え、「何をすべきか」という議論の中で、国際世論の支持を獲得するコミュニケーション、デジタル戦略を最優先で考えるべきときが来ているのではないでしょうか。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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