中国でも国産アニメ産業が自立へ、子供に中国産コンテンツを見せるようになった若い親たち
ドラえもんと喜羊羊与灰太狼とのシェア争いとは別に、「しまじろう」でおなじみのベネッセの中国向けの教材が、富裕層向けの幼稚園において保護者同士の口コミで知られつつある。
近年、書店やDVD販売店で海賊版のベネッセコーポレーションの教材を散見するようになったが、これは中国における同社の教材が普及していてかつニーズがある人気コンテンツであることの裏返しといえよう。
中国で日本を含めた外国産のアニメやゲームをライセンス供与し、正規に放映することは年々難しくなってきている。ドラえもんが喜羊羊与灰太狼にシェアが奪われていくように、やがて中国の子供が中国のアニメコンテンツを見て育つようになることが当たり前となりそうだ。
その一方で「こどもちゃれんじ(中国版)」が受講できる所得の高い世帯の子供は日本のアニメコンテンツを見て育ちそうだ。さらにこれらの子供が次のステップで日本コンテンツを触れるか中国コンテンツを触れるか、ひいては日本の文化を無意識のうちに吸収してしまうか否かは、中国のアニメ業界などコンテンツ業界の成長いかんにかかっている。
やまや・たけし
中国内陸部在住のIT専門ライター、中国のIT事情を中心に取材・執筆。著書に『新しい中国人 ネットで団結する若者たち』(ソフトバンク新書)。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら