東京ディズニーリゾート、強気値上げのワケ 巨額投資を料金に転嫁、大阪のUSJも

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テーマパークは、チケット代が最大の収益源。キャラクターグッズなどの物販や、レストランでの飲食などの割合が大きいTDRでも、チケット収入が4割以上と最も大きい。チケット代の値上げによる収益効果は絶大だ。その収益をパーク内への投資に振り向け、入場者数の増加を図っている。

USJは2010年以降、毎年値上げを断行してきた。その収入を11年の10周年イベントや、それまで割合の少なかったファミリー層をターゲットとした新エリア「ユニバーサル・ワンダーランド」などへの投資に振り向けた。それが、入場者数の低迷にあえいできたUSJの大復活の原動力になった。

値上げをしながら新たなショーやアトラクションを投入し、集客力を高めるという戦略がテーマパークの勝ちパターンになっている。

「ハリポタ」の投資額は450億円

ただ、値上げをすればするほど、来場客が満足するハードルは上がる。客離れを防ぎ、リピーターとして定着させるために、料金以上の価値を提供する必要がある。

USJが7月にオープンしたハリポタの投資額は450億円。これまで最高額だった「スパイダーマン」のアトラクションの3倍以上、12年度の売上高の半分以上に上る。まさに社運を懸けた一大投資だった。

ここ数年、年間投資額が170億~260億円程度だったオリエンタルランドも、今後10年間でTDRに5000億円を投じるなど、大胆な投資計画を打ち出している。高い満足度を提供するため、投資は徐々に巨額化する流れにあるようだ。

(週刊東洋経済」2014年10月25日号<10月20日発売>掲載の「価格を読む」を転載」)

(撮影:梅谷秀司)

鈴木 良英 東洋経済 記者

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すずき よしひで / Yoshihide Suzuki

『週刊東洋経済』編集部記者

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