東京ディズニー、5000億円投資の胸算用 投資抑制から積極投資に舵を切る
東京ディズニーリゾート(TDR)が、これからの10年で様変わりする。同テーマパークを運営するオリエンタルランドは4月28日、今後10年の経営ビジョンを示した。その中核と位置づけるのが、テーマパーク事業に対する5000億円の巨額投資だ。年間入園者数が「恒常的に3000万人となるよう、パークの価値最大化を図る」(片山雄一・常務執行役員)という。
5000億円の投資には、どの程度のインパクトがあるのか。近年の新規アトラクションを見てみると、2012年に東京ディズニーシー(TDS)にオープンした「トイ・ストーリー・マニア!」の投資額は約115億円。昨年に東京ディズニーランド(TDL)でリニューアルオープンした「スター・ツアーズ」は70億円ほど。
今回の投資には、新規アトラクションやショーのほか、駐車場の整備や配送センターなどのバックヤード、各種設備の更新・改良も含まれる。とはいえ、5000億円というのは、大型アトラクションが毎年5つも開設・更新できる金額だ。
投資額を単純に年換算すると500億円。オリエンタルランドは、TDSを開園した2001年前後こそ、1000億円を超す投資を行ったが、その後、テーマパーク事業への投資額が500億円を超えたのは2006年度だけだ。特に2008年度以降は300億円を下回っており、30周年ショーなどの投資があった昨年度も264億円にとどまった。10年で5000億円という投資は、投資抑制から積極投資へ舵を切ることを意味する。
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