
最近の気候変動にともなって、よく植物工場が話題に上がりますが、ずっと昔から工場生産されていた野菜があります。安価な価格で日本の食卓を支えてきた「もやし」です。

原料種子や人件費の高騰、消費の減少もあり、もやし生産者にとっては苦しい時代ですが、野菜が少ない冬の時期に活躍します。
今日は「もやし炒め」とピリ辛の「もやしの和え物」の2品をご紹介します。材料はごくシンプルですが、作り方にはコツがあります。
まず、もやしの種類から。もやしには大きく「緑豆もやし」と「ブラックマッペもやし」の2種類があります。緑豆もやしはやや太めで、やわらかさとみずみずしい甘みが特徴。ブラックマッペはシャキシャキした食感があります。

昔から関東圏では緑豆、関西圏ではブラックマッペが主流なのですが、食べておいしいのは断然「ブラックマッペもやし」です。
「お店のもやし炒めはシャキシャキしているのに自分でつくるとベチャッとして……」
という人は緑豆もやしを使っているケースがほとんど。とはいえ、緑豆もやしでもポイントさえつかめば、シャキシャキでおいしいもやし炒めがつくれます。もやし炒めは水分との戦いです。低温で長時間炒めたり、高温かつ短時間加熱で、もやしから水分が出るのを抑える方法が一般的ですが、加熱が足りないと水分が抜けず、味が凝縮していきません。
小さなフライパンだと水分が上手に抜けない
もやし炒めの味を決めるのはフライパンの大きさ。例えば、小さなフライパンに1袋(200g)のもやしを入れると、以下の写真のように表面に設置していない面が増え、水分が上手に抜けません。

かといって、フライパンが大きすぎると家庭用のコンロの火力では高温が維持できません。1袋を炒めるのであればフライパンのサイズは26cmを選び、もしも小さいサイズしかなければ半量を炒めましょう。それでは作り方です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら