「肉を食べまくる老人」ほど幸せで長生きする理由 食べまくってエベレストに登頂した80歳も

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肉食の意外な力とは?(写真::isa-7777/iStock)
なぜ肉を食べる老人ほど幸せで長生きいしやすいのか? 精神科医の和田秀樹氏による新刊『70歳が老化の分かれ道』より一部抜粋・再構成してお届けします。

80代になっても元気でいるためには、70代の生活で気をつけるべき2つのポイントがあります。それは、活動意欲を維持するということと、運動機能を維持するということの2つです。

病気を患って急に老け込むということがありますが、そうではない場合、老化は意欲の低下によって加速します。何事にも関心がもてない、身体を動かすのがおっくうだ、人にも会いたくないし、外にも出たくないといった不活発な傾向が70代ともなると自然と強まってきます。

この意欲の低下を防がないと、日常の活動レベルはどんどん落ちていき、運動機能も脳機能も一気に老け込んでいくことになるのです。だから、70代になっても意欲レベルをなるべく維持することが、元気でいるためには必要なのです。

また、運動機能においても、70代のまだ身体の動く時期にどのように過ごすかで、80代以降の機能が決まってくると言えます。70代に、自分で意識して適切な運動を心がけることが重要となってくるのです。

高齢者の多くが「タンパク質不足」

それでは、具体的にどのようなことをしたらいいのでしょうか。まず、意欲の低下を防ぐ意味で、みなさんにお勧めしたいのは、「肉を食べる」ということです。

高齢になると、肉を控えた野菜中心の食事が身体にいいと考えている人も多いですが、それは間違っています。実際、現役のころと比べ、かなりあっさりとした食事を毎日とっている人もいます。そういった事情もあってか、実は、70歳以上の日本人の5人に1人が、タンパク質不足だと言われています。

日本人の食生活も欧米化してきたと言われていますが、それでも1日当たり80グラムほどしか肉を食べていません。一方、アメリカ人は300グラムほど食べています。アメリカ人ほど食べろとは言いませんが、まだまだ、日本人には肉が不足しているのです。そしてその傾向は、高齢者ほど強くなります。

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