東大卒ママたちのジレンマ
さて、今回の結論をまとめると、勉強についてはうるさく言わず「放任」とはいえ、しつけは比較的しっかりする。好奇心を発揮できるようさまざまな機会は与え、興味を持ったものに対しては応援してくれる……というのが典型的な「東大女性たちの育った環境」と言えそうでしょうか。
ただし、言うのは簡単ですが、これを自分の子どもに対してやってあげられるかどうかは別問題です。私たちは東大卒のママの集まりですが、「子どもの教育」を語るときに最も悩ましいのは、仮に自分が受けた教育が「よかった」と思っていても、自分の子どもに対しては「自分の育った家庭を再現しにくい」という点です。
実は、今回アンケートを取った東大卒ママ70人のうち、7割にあたる49人が専業主婦家庭で育っています。これに対し、自身が専業主婦なのはわずか6人。もし、母親が専業主婦になって子どものしつけや好奇心を育てることで、子どもが高学歴を得ているのだとしたら、共働き率が非常に高い今の東大卒ママたちの子どもは、親を超えられないのでしょうか。
次回からはいよいよ、このように育った「東大女子」たちが、母になったとき何を子どもに期待するのかについて、見ていきたいと思います。
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