産業革新機構では、ベンチャーに直接投資するスキームと合わせて、民間ベンチャーキャピタルのファンドにLP(有限責任組合員)として出資する戦略的LP投資を実施しています。これは、産業革新機構と投資哲学を共有するベンチャーキャピタリストが運営し、かつ、機構の投資戦略の延長線上にあるけれども、カバーできていない領域に投資を行うファンドや機能的に補完関係にあるファンドへ出資を行う取り組みです。現在、次のベンチャーキャピタルのファンドに出資し、機構の有するネットワークを提供しながらベンチャーを育成しています。
ベンチャー企業の成長に関しては、テクノロジーリスク(技術開発が成功するのか)、マーケットリスク(市場が存在・拡大するのか)、マネジメントリスク(会社経営がうまくいくのか)という3つのリスクがかけ算になると言われています。産業革新機構は、テクノロジーリスクの大きい先端的技術開発や、マーケットリスクの大きい新市場分野の開拓をするベンチャーへの投資を民間ベンチャーキャピタルを補完するかたちで推進していると言えます。
ベンチャーの生態系の始まりとは?
以前、ビル・ドレイパー(Draper-Fisher-Jurvetsonの創設者)やピッチ・ジョンソン(Asset Managementの創設者)などシリコンバレーのレジェンドと言われるベンチャーキャピタリストにインタビューする機会があった際に「ベンチャーキャピタルを始めたころ、資金調達ができなくて政府のSBIC(Small Business Investment Company)制度で助けてもらったよ」との話を聞きました。
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