もう1つの簡単秘訣は、「陰影をつける」ことです。
絵に「陰影」をつけることで、立体感や奥行きが生まれ、本物のような「3Dの絵」を描くことができます。
最もわかりやすい例は「球体」でしょう。設計図は「円」がひとつ、それだけです。これに「陰影」をつけていくことで、立体感とボリュームを伴った「球体」に見えるのです。
「陰影」をつけるうえで重要なのは、まず「光の方向を確認する」ことです。
照明や太陽など、対象に当たる光のもと「光源」を絵の中に描き込んでみると、「どこに光が当たっているのか」がよくわかります。
光が最も当たる場所は「ハイライト」といって、いちばん明るく見える部分です。その反対側や、地面に接している部分は、暗くなります。
「陰影」をつける基本手順
では、「設計図」の「円」に陰影をつけて「球体」を完成させましょう。
はじめに「光源」を決め、光がいちばん強く当たる「ハイライト」の場所にしるしをつけておきます。次に「光源」から最も離れた輪郭の周辺に「陰影」をつけましょう。しっかりと、濃く描き込むのがポイントです。続けて、球体が地面につくる影を描き込みます。
このように「陰影」は、最も暗い部分から描き始め、「ハイライト」に近づくにつれて、徐々に薄くなるようにします。濃淡をつけるためには、「線の濃さ」よりも「線を描き込む回数」を意識しましょう。簡単に消せないような濃い線で描くよりも、何度も線を重ね描きするのがおすすめです。
最後に、指などで「陰影」をぼかすと、自然なグラデーションが生まれ、より洗練された絵となります。
「陰影」は、絵を紙の上から浮き上がらせて、3次元的に見せてくれる、とても大切な要素です。
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