25のモチーフをすべて「4ステップ」の同じ流れで描くのが、私の「30分方式」の特徴です。
ここまで「絵が上手くなるための簡単秘訣」として紹介した、「設計図を描く」工程はステップ1、「光の方向を確認して陰影をつける」工程はステップ3に該当します。
ステップ2では「設計図」をもとに形を整え、ステップ4では「陰影」の調節など「仕上げ」の段階なので、基本的なテクニックはこの2つに集約されるというわけです。
誰でも「アーティストの目線」が身につく
目の前のものを見たまま描けるひと握りの人、いわゆる「芸術家」や「アーティスト」は「世界の見え方が普通の人とは違っている」と思われるかもしれません。
でも、「設計図」の基本となる「世界を形づくっている基本的な図形を見つけること」、および「光の方向を意識」して「陰影をつける」ことは、「物体を『アーティストの目』で見ること」だと私は思います。
つまり、私のメソッドをくり返すうちに、アートの技法が身につき、「まわりの世界をアーティストの目線で見られるようになる」のです。生まれ持った才能とは別に「誰でも」身につけることができるものなのです。
そのような視点さえあれば、「鼻」を描くときは、「三角形」「円」「楕円形」が対象のうちに見えるようになり、ずいぶん描きやすくなります。ここに、「球体」で説明した基本的な方法で「陰影」を描き込んでいけば、立体感のある本物のような「鼻」の絵が完成するのです。
従来の「絵の教え」の中には「失敗を5000回くり返すことで、正しいやり方がわかる」と説くものもあります。しかし、数多くの試行錯誤によって技術が磨かれるのは、生まれつきセンスを持った人に限られるのではないでしょうか。
それよりも、「自分にも描けた」という達成感を早い段階で味わい、コツをつかむことが上達への近道だと私は考えます。
すでに絵を描いている人も、これから描いてみたいという人も、「誰でも上手な絵が描ける秘訣」を盛り込んだ「キスラー式」のレッスンをくり返すうち、「描くことの不安」は消え、自分でもびっくりするほど上達していることを実感できるはずです。
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