「問題」と「課題」を区別できない人がしがちな失敗 意外と違いがわからず使っている場合もある

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会議などで「問題」と「課題」を混ぜこぜで使っていないだろうか(写真:PIXTA)
せっかく一生懸命つくった商品が、思うように売れない……といった経験はないだろうか。一方で、手掛けた商品を次々とヒットさせている人もいる。
その原因はどこにあるのか。電通現役戦略プランナーの阿佐見綾香氏によると、「問題」と「課題」を正しく使い分けることができていないために、最適な解決策(打ち手)を見つけられていないことに原因があるのだそう。
そこで、同社で新入社員研修も担当する阿佐見氏の新著『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書』から、「問題」と「課題」を正しく区別して、最適な解決策を見出していく秘訣を紹介する。

「問題」と「課題」を区別できない

「課題は、20代女性間の知名度が低いことです」

ビジネスシーンにおいて、このような発言には注意が必要です。なぜなら、この発言は、「課題は〜」と言いながら、「課題」になっていないからです。「20代女性からの知名度が低い」は、「課題」ではなく、「問題」に相当します。

ところで、あなたは「問題」と「課題」の違いを明確に説明できますか? 実は、ビジネスシーンでは、この「問題」と「課題」が混同されて使われがちです。しかしながら、「問題」と「課題」はまったくの別物です。

そして、にわかに信じがたいかもしれませんが、この2つの言葉を区別できないと、結果的に商品やサービスがヒットする確率が大幅に下がってしまうのです。私も入社してからしばらくの間は、この2つの言葉の違いをまったくわかっていませんでした。そして、ヒットを生めずにくすぶっていました。

なぜ、「問題」と「課題」の2つの言葉を正しく使い分けられないと、商品やサービスをヒットさせることができないのでしょうか?

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