「問題」と「課題」を区別できない人がしがちな失敗 意外と違いがわからず使っている場合もある
「問題」と「課題」の関係を図で表すと、次図のようになります。
これら2つの言葉の違いを説明します。
「問題」とは、目標である未来の「理想的な状態」との間にギャップが発生している、現在の「問題を抱えている状態」です。「問題」の所在はあくまでも現状の中にあります。ネガティブな影響を及ぼすため、解決するべき事柄です。
「課題」とは、目標である「理想的な状態」と問題を抱える状態のギャップを埋めるためにやるべきこと・やると決めたことです。「What to do」と理解してください。
問題と課題が混在していないか
これら2つの言葉の違いを、具体例を通してみていきましょう。
例えば、ある企業で「社員食堂を誰にとっても使いやすい場所へリニューアルするための〝課題〟は何か」をブレインストーミング(集団で、他を批判しないことをルールに、自由にアイデアを出し合う方法)をしたとします。チームで集まったのは、以下のような意見です。
【社員食堂を誰にとっても使いやすい場所へリニューアルするための課題は何か】
A. 今は特に何も配慮していないので、使える人が限られている
B. 食堂で社員が歩く動線を改善する
C. 世の中の多くの企業と比較しても、対応が遅れている
D. 社員食堂で働く従業員のダイバーシティへの知識を高める
A〜Dに「問題」と「課題」が混在していることがわかりますか?BとDは「課題」ですが、AとCは「問題」になってしまっています。AとCを、それぞれ「課題」に書き換えてみると、どのようになるでしょうか。
「問題」となっているAとCを「課題」にするコツは、「What to do」に書き換えれば良いのです。例えば、以下のようになるでしょう。
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