受験生「自力で学べる子」「学べない子」の決定的差 最上位層が実践する習慣を身につけるコツ

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いろいろな種類の映像授業が世に出始めていますが、そんな時代だからこそ自己対話を引き出すための対話が重要なのです。そのためにタイミングをとらえる能力や言葉を磨く必要があります。

また、一面的な引き出し方にならないように、塾をはじめとする他者を大いに活用することも考えてください。勉強だけでなくスポーツ・友人関係における他者とのかかわりや、読書での著者や主人公とのかかわりからも自己対話は豊かになっていきます。

昔から教育において伝記が重要だという人は、偉人との対話で自己対話を豊かにすることを主張しているわけです。漫画などでも主人公やストーリーに刺激を受けて自己対話を豊かにすることができますね。

豊かな自己対話を醸成するには時間がかかりますし、失敗を繰り返す必要もあります。親の関わり方のポイントは、子どもに「考える余白」を与えて、「考える癖」をつけさせることです。

あまりにもメタ認知ができていないようであれば、その状況を認識させるコミュニケーションが必要です。

そのうえで、どうするかは自己決定させる。決めたことをやり切らせて、そこから生まれる小さな成功体験を積み重ねさせることが重要です。やりぬく力は、やりぬいた経験からしか育ちません。失敗しても安心できる環境を整えて、長い目で見守ることも重要です。

高校受験期が「自学力」を育てるのに最適

盛り上がりを見せる中学受験ですが、子どもによっては幼すぎて、「自学力」を育てるには早すぎる場合があります。親御様主導で中学受験に挑戦することで失われてしまう成長ポイントがあることも事実です。

自分を客観的に見るようになる中学生になってから、とくに高校受験期が「自学力」を育てるのに最適な時期です。

例えば、男子は中2病と揶揄されますが、寝癖を気にしたり、異性を気にしたり、洋楽を聞き始めたりと自分のアイデンティティーの確立に躍起になります。自己を確認していくにあたり、身近な親御様に悪態をつくようになったり、生意気になったりするわけです。

その面倒くさい時期こそ客観的に自己を見つめ、自己対話を深め、「自学力」を育てるタイミングでもあるわけです。そして大学受験においては「自学力」が育っているかどうかが大きな差となってあらわれてきます。

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