就活を戦い抜いた学生が「後輩に伝えたい」心得 とにかく「早め」が鉄則、雑音に振り回されるな

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iPhoneが日本で発売されたのは2008年だが、2010年代に入った頃はまだスマホ中毒者は少なかった。サービスも今より少なかったし、携帯電話利用料金も高かったように記憶している。いまの社会はスマホに依存している。高齢者の一部に使っていない人がいるが、それ以下の年齢ならほぼ全員が使っている。なかには、幼稚園児でもスマホを使っている子がいる。

いろんな人がスマホを使っているが、学生は最もヘビーなユーザーだろう。就活でもスマホは大活躍している。

学生の中には、企業の採用ステップをネットで追い、友だちや他大学の学生情報を集めて気に病み、いら立っている者が相当数いるらしい。そういう口コミ情報を重視して、収集、公開して人気になっている就活サイトもある。そして、「就活ウツ」に陥る学生もいる。ただし、その情報が正しいかどうかははっきりしない。「SNSの就活アカウントの信頼性は低い」(理系・早慶大クラス)と断言する学生もいる。

相談して不安を薄らげる

間違った情報であっても、いったん読んだり聞いたりすると影響されるのが普通の人間だ。そこで先輩は、「情報に流されるな」と教える。流されないために最もよい方法は、「見ない」「読まない」「触れない」ことだ。

「SNSで周囲の友だちの状況を知り、気に病むくらいなら、SNSをすべてやめて、親友や家族に協力してもらいながらゆっくり着実に就活をしたほうがいいと思う」(文系・旧帝大クラス)

「周りに流されずに、焦らず、自分の思いを大切にして就活をしたほうがよい」(文系・旧帝大クラス)

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スマホが普及する前は、ある情報がネットに掲示されているとしても読むためにはパソコンの前に座る必要があった。今よりアクセスが不便だったので情報はあまり拡散しなかった。ところが、スマホはどこでも使える。

SNSには刺激的な惹句があふれて、情報はすぐに拡散・共有される。そして、影響される。就活の成否で人生が決まると信じ込んでいる学生は、そういう情報に対して過敏になりすぎているように思える。

こういうネット情報の煽りやウソを中和する方法は、「人と話す」ことだ。一人ぼっちの就活は間違えやすい。親、友だち、先輩、先生、キャリアセンターと周りには相談できる人間がいるはずだ。話せば焦りや不安も薄らぐ。ネット上で見かけた情報が気になって仕方ないなら、大人に相談することをお勧めする。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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