なぜ総菜盛り付けに特化?専用ロボ開発の舞台裏 働き手いない問題にロボ開発で挑むエンジニア

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──ロボット開発に向いているエンジニアとは、どんな人だと思いますか?

ロボットが好きな方ならどんな方でも。今は、Web系エンジニアなど、いろいろなバックグラウンドを持ったエンジニアたちが当社でも活躍しています。

また、向き不向きとは違いますが、今はUI/UXの知見のあるエンジニアのニーズが高いです。

ロボットを動かすときにも、Webサービスなどと同様に必ずインターフェースが必要ですよね。例えば『Foodly』はタッチパネルで操作しますが、「声」で指示するようなインターフェースがあってもいいかもしれません。

ロボットと人との関わり方、社会の関わり方をデザインしていくときには、UI/UXに基づいたアプローチが欠かせない。まだまだイノベーションのきっかけが眠っている領域なので、UI/UXの知見がある方は大いに活躍できるはずです。

──使い心地のよさは、ロボットを普及させるための必須項目ですよね。今後、野村さんが『Foodly』について改善したり、進化させたりしたいことは?

『Foodly』に関していえば、動作のバリエーションをもっと増やしていきたいです。

実は、『Foodly』はプログラムを変更すれば盛り付け以外の動作もできるんですよ。例えば、寿司ロボットメーカーの鈴茂器工(株)様とコラボして、鈴茂器工製ののり巻きロボットを人の代わりに操作してのり巻きを作れる『Foodly スズモコラボモデル』を製作しました。

ほかにもできることが増えれば、『Foodly』の可能性は一気に広がります。

──エンジニアとしての目標は?

今年40歳なので、後輩も育成しつつ、引き続きロボットでいかに社会を良くしていくかを考えていきたいです。

今は「Work with Robot(ロボットと働く)」の実現に取り組んでいる段階ですが、最終的にはアールティの大きなミッションでもある「Life with Robot(ロボットのいるくらし)」を実現することにも貢献したいですね。

(取材・文/古屋江美子 編集/河西ことみ〈エンジニアtype編集部〉)

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『エンジニアtype』編集部

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