日本人は「英語は語順こそ超重要」をわかってない 「動詞の位置にあればそれが動詞になる」のが英語

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たとえば、「見る」と訳される単語であっても look は自動型、see は他動型と型が分かれます。look は「目を向ける」という単なる動作であるため自動型と、see は「見える」と対象を視覚が捉えていることを表すため他動型と相性がよくなるのです。

(出所)『それわ英語じゃないだらふ』(幻冬舎)

(外部配信先では図を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

それぞれの動詞の日本語を超えたイメージを掴もう

もうひとつ例を挙げておきましょう。「言う」と訳される tell、speak、say、talk のうち、授与型で使われるのは tellだけ(He told me the news. 彼はそのニュースを私 に教えてくれた)です。

『それわ英語じゃないだらふ』(幻冬舎)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

tell のイメージは「メッセージを伝える(渡す)」。「あげる・くれる」を意味する授与型とは非常に相性がいいのです。speak は「音声を出す」、say は「(ことばを)言う」、talk は「おしゃべりをする」。たとえば「私は~に...をおしゃべりした (talk)」では意味が伝わりません。文型のもつ意味に動詞のイメージが対応できるかどうか、それが相性を作り出しているのです。

文型の意味を理解し、それぞれの動詞のもつ日本語訳を超えたイメージを摑むことが、文型と動詞の相性を理解する大きな助けになるのです。

(出所)『それわ英語じゃないだらふ』(幻冬舎)
大西 泰斗 東洋学園大学教授

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おおにし ひろと / Hiroto Onisi

筑波大学大学院文芸言語研究科博士課程修了。英語学専攻。オックスフォード大学言語学研究所客員研究員を経て、東洋学園大学教授。NHK ラジオ「ラジオ英会話」講師。著書に『ネイティブスピーカーの前置詞』(研究社)、『一億人の英文法』(東進ブックス)、『英語表現 WORD SENSE 伝えるための単語力』(桐原書店)など多数。2021年9月からNHKテレビ「大西泰斗の英会話☆定番レシピ」に出演。

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