「ロングヒットする医療ドラマ」意外すぎる共通点 なぜ事務方は「小悪党」として描かれるのか?
10月14日、あの『DOCTOR X~外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)が2年ぶりに帰ってきました。2012年の第1シリーズから数えて丸9年、連続ドラマとしては今回が第7シリーズ。
医療従事者を主人公とした連続ドラマでは、『救命病棟24時』(フジテレビ系)の5シリーズ(ちなみに次点は、これまたフジテレビ系の『ナースのお仕事』『医龍~Team Medical Dragon』『チーム・バチスタ』の4シリーズ)というのがこれまでの記録ですから、歴史的な“ロングラン”と言えるでしょう。
こうした医療ドラマでは、大門未知子(米倉涼子)をはじめ、天才的な医療技術を持ち、絶対に患者を治すのだという強い心を抱いた医師が主人公なのが主流ですよね。最近でも『TOKYO MER~走る緊急救命室』(TBS系)の喜多見幸太(鈴木亮平)や、『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート』(フジテレビ系)の五十嵐唯織(窪田正孝/放射線技師ながら、医師免許も持っている変わり種ですが……)などなど、枚挙にいとまがありません。
医療ドラマは「敵」ばかり
そして、この熱血・天才主人公の医師たちは必ずと言ってよいほど、病院内外に“敵”を持っているというのも医療ドラマの定番。大門未知子は、蛭間重勝院長(西田敏行)以下、周りはすべて“敵”だらけですし、五十嵐唯織の場合もパート1では診療部長兼放射線科長の鏑木安富(浅野和之)、パート2では新院長の灰島将人(高嶋政宏)から敵視されています。
『TOKYO MER』の喜多見幸太の場合は、白金眞理子・厚生労働大臣(渡辺真起子)という巨大な“敵”がいました。この“敵たち”との闘いが、時には病気・ケガ以上に彼らの前に立ちはだかってくるのです。
その対立軸となっているのは大抵の場合、「お金・権力・プライド」。より高い収益を目指したり、強引に合理化を図ったり、甘~い既得権益を守ろうとする“敵たち”に、主人公は敢然と立ち向かい、“患者ファースト”を貫こうとするワケですが……。マァ冷静に見ると、主人公たちもかなりムチャをしていることも少なくはなく、現実の世界で考えれば“敵たち”のやっていることは普通のことかもしれません。
そもそも大門未知子も、本人の預かり知らぬ(?)ところとはいえ、高額のギャラを請求したりしていますしね。
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