100円寿司と高級店、1つだけある「同じネタ」

ヤバい「1万円高級寿司」の裏側【中編】

河岸:比較のために、赤身とトロの両方を頼んだようだけど、どう思った?

N君:いや~、おいしいです。トロがおいしいのは当然ですが、赤身が感動のおいしさです。もちろんトロも、回転寿司より2倍おいしいけど、赤身は5倍おいしい、というか。

河岸:いい店はトロは当然として、赤身がおいしいからね。回転寿司でも普通の寿司屋でも「トロはおいしいけど赤身はダメ」って店は多いから。

N君:寿司屋の実力は「トロよりも赤身に出る」とも言えますよね。あと、玉子はなんか回転寿司で出てくるのとは違いますね。

サーモンは、高級店も回転寿司も味は同じ

河岸:魚のすり身が入っているね。これは鱈(たら)と、あとエビの味もする。これが江戸前の厚焼き玉子なんだ。

N君:お正月に食べる伊達巻みたいな感じですね。カウンターのケースの中には、普通によく見かける玉子も並んでいますが、どちらがおいしいんですか?

河岸:それは好き好きだね。ただ、前にも話したけど、回転寿司や町の寿司屋に行って、玉子が「自家製」か「仕入れ品」かを見るのも、店の実力が簡単にわかるひとつの目安だよね。味がまったく違うし、仕入れ品かどうかは「見た目」ですぐわかるから。

N君:確かに、店で焼いたかどうかは焦げ目や焼き具合で、およそわかりますよね。つまり、寿司屋に行ったら「イカの切れ目」「鉄火巻きのマグロが本物かニセモノか」「玉子焼きか自家製かどうか」の3つを見る、味でいえば「マグロの赤身には寿司屋の実力がはっきり出る」というわけですね。赤身がおいしい寿司屋はそれほど多くありませんが……。

河岸:そのとおり。本当は「寿司職人の実力は巻き物にいちばん出る」んだけど、その話は最後に巻き物を食べながらしよう。で、君の大好きなサーモンはおいしい?

N君:いやー、やっぱりおいしいです。「サーモンに外れなし」ですよ。

河岸:サーモンは回転寿司も高級店もほぼ100%輸入品。だから、どこで食べても、味は同じようなものだよ。

N君:えっ? そうなんですか? ここで食べるほうがおいしい気がしますが。

河岸:そんな気がするだけだよ(苦笑)。ただ、高級店はネタが分厚く切られていて大きいから、その分おいしく感じるというのはあるけどね。サーモン自体は同じようなものだよ。

N君:サーモンって鮭ですよね? 北海道で鮭がたくさんとれるじゃないですか。だから高級店のサーモンは国産で、回転寿司は輸入サーモンなのでは? 国産サーモンとかはないんですか?

河岸:いや、日本で食べられている鮭と輸入のサーモンは別モノ。種類が違うの。国産のサーモンもないわけではないけど、ほぼ100%輸入品だね。

N君:それを聞いたら、高級店でサーモンを頼んだらもったいない気がしますね(笑)。

河岸:だから僕はあまり頼まないけど、もちろん好きなら頼めばいいよ。「サーモンに外れがない」というのはある意味、事実だから。だから回転寿司でも人気なんだろうね。高級店に行ったら、「本当に味に差があるか」食べて比べてみるのも面白いかもね。

次ページ海苔に見るミシュラン店との「差」とは?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 実践!伝わる英語トレーニング
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 中原圭介の未来予想図
  • 貧困に喘ぐ女性の現実
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
崖っぷちに立つ大塚家具<br>久美子社長ロングインタビュー

父と娘が繰り広げた「お家騒動」の末、業績は悪化の一途。人材流出も止まらない。ファンドからの出資を得たが、運転資金は風前の灯だ。背水の陣を敷く大塚久美子社長の胸中やいかに。4ページのインタビューで、その強固な「信念」が語られる。