9位のアクセンチュアは外資系コンサルの代表格だ。コメントにも「メッセージが明確」という言葉があるが、日本企業の言葉がともすれば説明過多になりがちなのに対し、アクセンチュアは日本的な曖昧な規範にとらわれることが少なく、切れ味が鋭いと学生は感じるのだろう。切れ味だけではない。取り組みに説得力がある。
「倫理観を重視していることが明確に伝わってきた」(文系・その他国公立大)
「先進的なイメージを強く持てた。例えば、女性の社会進出やデジタルをいかに活用していくかという説明、どのようなシチュエーション下においてクライアントからアクセンチュアが必要とされるかについてわかりやすく書いてあった」(文系・早慶大クラス)
入社後の待遇や勤務地、福利厚生などの情報も必要だが、企業としての社会的倫理、女性の社会進出、デジタル化と未来のような大きなテーマにどのように取り組んでいるかの説明も学生は欲しているようだ。
社員情報の開示が好感度獲得のポイントと書いてきたが、9位の富士通の採用ホームページにも多くの社員が登場し、職種ごとや新入社員などの多様な切り口で説明している。
「職種ごとの社員インタビューが詳細だった」(理系・中堅私立大)
「新卒の多様な個性を汲み取ろうとする姿勢を感じた」(文系・旧帝大クラス)
使い勝手にも工夫がある。「情報開示が多く、欲しい情報が多く手に入った」(理系・その他国公立大)、「リンクがまとまっており見やすかった」(理系・上位私立大)と書かれている。そして、「ホームページが綺麗、分かりやすい、ワクワクする」(文系・上位私立大)が採用ホームページの理想である。
評価が高い企業の共通点
学生が好印象を持った採用ホームページを紹介してきたが、各社に共通しているのは、信頼・共感できる社員メッセージ、コンテンツがわかりやすいデザイン性とシンプルな操作性の2つだ。
社員メッセージは職種ごとやキャリアごとに説明し、学生が将来像をイメージしやすいものがよい。女性の活躍を描くコンテンツは評判がよい。多様な社員像から学生は将来を透視する
コンテンツには各社の工夫がある。ゲーム感覚の適性職種診断やアクセスする時間によって変わるメッセージを学生は歓迎している。
講談社は選考過程を全面開示しているが、これは就活中の学生が最も望む情報かもしれない。バラ色の未来を描くだけではなく、学生の就活を支援する採用ホームページが増えることを望みたい。
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