「1日40万売る」フライドポテトベンチャーの正体

小学校教員→海外で飲食店勤務→北海道で起業

札幌・麻生駅にあるコーヒーショップの駐車スペースに止められたアソンブロッソのキッチンカー。平日の午前中にもかかわらず、続々とお客さんが現れた(筆者撮影)
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ある平日の午前中、札幌の地下鉄・麻生駅から徒歩数分のところにあるZIZI COFFEE(ジジコーヒー)の店先に、ひとり、ふたりと人が並び始めた。彼ら、彼女らのお目当ては、北海道・美唄発のスタートアップ、ASOMBROSO(アソンブロッソ)が作るフライドポテトだ。

1日40万円弱を売り上げるフライドポテト

ジジコーヒーの駐車スペースに止められたキッチンカーのなかでは、創業者の齋藤誠輔と妻のみさきが手際よく注文に応じている。北海道ベースなのでまだ全国区ではないが、驚くなかれ、齋藤が「ハンドカットフライズ」と名付けたこのポテト、多い時には1日40万円弱を売り上げる。

ジジコーヒーの周辺は、ビジネス街でもなければ、観光地でもない。お客さんは、なにかのついでではなく、アソンブロッソのフライドポテトを目指して足を運んでいるようだ。僕は11時から13時頃まで現場にいたが、客足が途切れない。なかには、車で買いにきている人もいた。

印象的だったのは、ひとりで並び、「プレーンをひとつ」と注文した高齢のおしゃれな女性。齋藤との会話のなかで、女性がこう言ったのが聞こえた。

「私、今年でもう80なのよ、うふふ」

80歳の女性が食べたくなるフライドポテトは、どのように生まれたのだろうか?

1990年、齋藤は美唄で生まれた。「とにかく負けず嫌い」で小、中学生のときから成績も学年トップクラス。その学力が評価され、特待生として旭川の私立高校に進学し、子どもの頃から打ち込んでいたバスケットボールでも北海道大会でベスト8に入った。

札幌にある北海道教育大学に進んだのは、バスケ部時代の顧問の影響だ。よく聞くような「顧問に憧れて教員に」という話ではない。

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