「1日40万売る」フライドポテトベンチャーの正体 小学校教員→海外で飲食店勤務→北海道で起業

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右は、卵を使わず、豆腐をメインにしてカシューナッツで濃厚さを出したカシューナッツマヨ。650円。左はパルメザンチーズとパセリを合わせた濃厚なミートソース。650円(筆者撮影)

無事に教え子たちを進級させて迎えた2019年4月20日と21日、美唄の地域おこし協力隊の協力を得て、美唄駅前で2日間のプレオープン営業をした。ソースをつけないプレーンは500円、ソースつきは650円。チェーンのハンバーガーショップならセットメニューを頼める強気の値段設定にした。人口2万3000人ほどの町で、高級フライドポテトはどれだけ売れるのか?

初日、家族総出で準備をしている段階で齋藤は仰天していた。キッチンカーの前に、長い、長い行列ができていたのだ。クラウドファンディングの際に地元でチラシを配ったり、事前に地元紙に取材を受けたりしていた影響もあるだろうが、齋藤は「北海道産ジャガイモで作るこだわりのフライドポテト」の引きの強さを実感した。2日目も大行列で、注文を受けて提供するまでのオペレーションに慣れていなかった齋藤は、「ヒイヒイ言いながら」、プレオープンの営業を終了。売り上げは、31万円に達した。

「やったぞ!」

想像をはるかに超えるロケットスタートを切った齋藤はこの後、高速道路のサービスエリアや地域のイベント、お祭りなどに積極的に出展。北広島、岩見沢、札幌とどこに行っても予想を上回る売り上げを記録した。

この追い風に乗ろう。

なにごとにも決断が早い齋藤は同年8月、旭川中心部にオープンした「旭川テック横丁」に出店することにした。これは、徳島、大分、宮崎、鹿児島などで複数の飲食店を集めた「横丁」事業を展開していたアスラボ(今年5月に倒産)が企画・運営しており、「普通に店舗を出すよりも初期投資が抑えられるし、東京の会社がやるなら安心だろう」と考えてのことだった。

真冬の到来

美唄のキッチンカーは信頼できるスタッフに任せ、8月から3カ月間、齋藤は旭川で寝泊まり。アルバイトを雇ってイチから教育しつつ、毎日のように店頭に立ち続けた。出店者からマーケティング費用を徴収していたアスラボがその資金で大々的に広告を打ったこともあり、最初の月には売り上げが200万円を超えた。

スタッフが運営していたキッチンカーも引き続き絶好調で、ソースが完売する日も出てきた。さらに9月には、毎年来場者数が200万人を超える「さっぽろオータムフェスト」に1週間、出店。齋藤は現地に行けなかったが、スタッフの奮闘もあって、このときはなんと1日最大40万円弱、1週間で200万円を超える売り上げを叩き出した。

起業してから半年もたたずに毎月これだけ売れたら、笑いが止まらないだろう。この時期、齋藤は「すごく調子に乗っていた」と振り返る。

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