将来が不安なら、むしろ“最悪”を想像せよ

後ろ向きに全力疾走!「現在」は思い出作りの材料にすぎない

ネガティブを極めて底を打たせる

僕は昔から心配性で、成功よりも失敗のイメージのほうが先に立ってしまう。よしやるぞ!と決めても数秒後には、いや待てよ……と不安になる。未来のビジョンに思いを馳せるより、過去の思い出に浸りがち。「きっとうまくいく」と自分に言い聞かせても「何を根拠に?」とセルフつっこみが入り、気持ちを持続することができない。

そんなネガティブで後ろ向きの人間でもそれなりに社会人としてキャリアを積んでこられたのは、こんな性格なりのモチベーション向上術をその都度、実践してきたからだ。

まずは、「ネガティブを極めて底を打たせる」という方法。無理にポジティブになろうとしても腰が引けてしまうので、いっそ、とことんネガティブに考え抜いて、それを反転させるという発想である。

いっそ、とことんネガティブに考え抜く

そもそもなぜポジティブになれないのかというと、楽観的に考えようとすればするほど、「確率的にそんなにうまくいくはずはない」「自分の実力からして無理だ」といった否定的な感情が湧いてしまうからだ。

ならば逆に、ひたすら最悪な状況を想像してみる。プラス思考は苦手だが、悲惨な妄想なら湧いてくる。それを突き詰めていくと、ありえないレベルの想定まで行き着く。するとさすがにバカバカしくなって「いくら何でもそこまでダメじゃないだろ」と思考が反転する瞬間が来る。

どん底からのスタートだが、ベクトルは上向きだ。モチベーションにおいて重要なのは、絶対値よりもベクトルなのだ。ベクトルが上向きなら何とかなる。水面で無理にもがくと沈んでしまうが、底まで潜ろうとすれば浮力が働く。重力に逆らうパワーがないからこそ、むしろ潜って浮力を利用しようというやり方だ。

また、「思い出に浸るのが好き」という後ろ向きのメンタリティを利用する方法もある。僕は子どもの頃から将来の夢に胸を膨らませるよりも、「懐かしい」という感覚のほうが好きで、小学1年生の頃には、「いーつのーことーだかー♪」と「思い出のアルバム」を口ずさみながら、過ぎ去りし幼稚園時代を振り返って涙ぐんでいたのだった。

次ページトラブルでピンチに陥るのは逆に「おいしい」
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ブックス・レビュー
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • インフレが日本を救う
トレンドライブラリーAD
人気の動画
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
やる気を削がれる人と奮起する人の決定的な差
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
サプライズと配当成長株で勝つ<br>株の道場 成長先取り編

菅首相の退陣決定を受け、東証株価指数が31年ぶりの高値へ急騰。日経平均株価も3万円を超えました。本特集では9月17日発売の『会社四季報』秋号を先取りし、上方修正期待の大きいサプライズ銘柄を抽出。株価上昇を享受する方法を会得しましょう。

東洋経済education×ICT