「持っているもの貸すだけ」の複業が人気を得た訳 価値がないと思っていたこともビジネスになる

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パエリアはご存じの通り、スペインの炊き込みご飯です。フライパンで簡単に作れることから、キャンプやパーティーなど、大勢で集まる場で好まれる料理です。見た目も鮮やかで写真映えする点や、野菜やお肉や魚介などを入れれば、一皿でバランスの良い栄養をとれることも魅力です。

そんなパエリアのどこに僕が惹かれたかというと、それはパエリアを作る過程にあります。最初に惹かれたのは、同じ材料を使っても、十人十色に出来上がる点でした。人によって切り方もバラバラですし、野菜やお肉をどこに置くかもさまざま。「多様性が大事と言われる現代だけれども、こんなに多様で許される料理があるだろうか」とワクワクしました。

さらにワクワクしたのは、「パエリアづくりで学ぶ、ティール型組織」というワークショップを思いついたとき。『ティール組織』という組織論の分野で流行っていた本を読んでいたことから、「パエリアづくりでティール組織を追体験できるのでは?」と気づき、思わずニヤついてしまったのです。

ご存じの方も多いと思いますが、ティール組織とは、特定のリーダーの意思決定・指示のもとにメンバーが動くという従来型のヒエラルキー組織とは違い、メンバー全員がリーダーで、メンバー一人ひとりが意思決定を行いつつ、仲間とも協力しながら結果を出していく新たな組織モデルのこと。「両者の共通点に気づいたのは、自分しかいない!」と急いで企画に落とし込みました。

保有するアウトドアグッズを貸し出し

もう1つ、僕がやっている複業に、「〝アウトドア〞全部貸し出しサービス」があります。パエリアづくりのワークショップを開催していたら、自分が持っているアウトドアグッズが増えていることに気づきました。一方、周りには、キャンプをやってみたい人や、キャンプグッズが欲しいけど収納するスペースがなくて断念している人が大勢いました。

僕の家は千葉の田舎です。家の前に、広い敷地がある上に、キャンプグッズもある。「これって、即席キャンプ場になるのでは?」とひらめき、始めたのが「〝アウトドア〞全部貸し出しサービス」でした。場所は自宅の近くの近所の人が使っていない敷地ですし、グッズはすでにパエリアのワークショップのために購入したものだけ。つまり、初期投資はゼロです。

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