グローバル金融ウーマンのキャリアと結婚 パリ、東京、ニューヨークを渡り歩き、国際結婚へ!

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――よくそんな決断をあっさりと!

実は自分でもびっくりしています。私はどちらかというと、自分のやりたいことを最優先して人生のプランを考えるタイプでした。

でも、フランス人がそうなのか、彼が特にそうなのかはわかりませんが、彼には、自分の人生をある意味で犠牲にして、パートナーと生きる選択をする、という気質があります。

それに、どこか感銘を受けたのかもしれませんね。いずれにせよ、自分の思い出の地であるパリへ、このような流れで戻ることになるとは驚きですが、感慨深くもありますね。

「語学力」「専門性」「意志・フットワーク」

――とにかく、おめでとうございます。 すてきな話が聞けてうれしいです! 最後に、この連載のお決まりの質問をさせてください。ご自身が海外を舞台に活躍できているのは、先天的な才能のためだと思ったことがありますか?

才能というより、意志の問題、さらには着実に歩みを進めることができるか、だと思います。私の場合は、生まれが海外だったことが、海外に興味を持つきっかけにはなりました。

この10年を振り返ると、大学でフランス語を学んでいたことで、奨学金つきでフランスの大学院へ経営学を学びにいくことができました。そこで経営学を学んだことがフックになって、ゴールドマンの就職が決まり、さらに、その金融の経験がアメリカへと橋渡しをしてくれました。そして、そこで出会ったフランス人が、パリへ戻るきっかけとなりました。

一度にすべて手に入れようとすると難しいので、今、20代なら焦らずに、着実に望む方向に近づいていけばいいのかなと思います。

パリで仕事を探すことになるので、また新しいエッセンスを取り込めたらいいなと思っています。金融×アフリカ関連ビジネスとかできたら面白いな、とか。

「語学力(英語+現地語)」「専門性」「意志の強さ・フットワークの軽さ」のうち2つそろっていればGOサインだと思います。

ひとつだと心もとないですね。3つそろうのを待っていたら年をとりすぎてしまいます。変化を楽しみながら、強い向上心を持てる人が、海外で働ける人なのではないでしょうか。

インタビューを終えて

変化を楽しみながら、強い好奇心をもって進んでいく、まさに国際的に活躍するメンタリティを金子さんは持っているな、と強く感じた。

「ひとつの経験が、次のチャンスへと橋渡ししてくれる」、と本人も語るように、大まかな方向性はありながら、その時々の流れや縁を大切にして生きていく。そうすることで、たくさんのすばらしい機会に巡り合えることを、彼女の人生は教えてくれる。それはキャリア面でもそうだし、恋愛や結婚などプライベートの面でも言えることである。

金子さんの人生に、次はどんな展開が待っているのだろうか? つねに挑戦を続けていってほしいと、陰ながら筆者も応援している。
 

石崎 弘典 インド進出コンサルタント

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いしざき ひろのり / Hironori Ishizaki

東京大学文学部フランス語フランス文学専修卒業、米国公認会計士試験合格。
在学中は休学して、パリ大学ソルボンヌに留学、音楽を中心にフランス文化を学ぶ。
現在は、インドの大手会計事務所に勤務し、日系ほか外資企業のインド市場進出支援を、税務・法務・財務の観点から行っている。インドビジネスに関する知識を活かし、メガバンクなど(みずほ、政策投資銀行)が発行するビジネスジャーナルへの寄稿、また政府系機関(JETRO)や外資系銀行(HSBC)などが主催するセミナーへもスピーカーとして登壇している。本業の傍ら、横浜シンフォニエッタ(オーケストラ)の海外事業アドバイザー等、芸術と社会をつなぐエージェントとしても活動している。
 

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