滞在が1週間しかなかったので、現職の1社のみ面接をしたのですが、それがうまくはまり、帰国するときには採用のオファーをもらいました。
後から聞いたところ、日本語・英語を使いこなし、かつ金融機関でのリスク管理経験がある人材というのは、なかなか見つからなかったらしく、それですぐにオファーに至ったようです。
現地採用された日本人はオフィスの1割
――なるほど。日系企業とはいえ、中途、しかも海外採用なら、専門性ベースでの採用ということになりますよね。業務内容や職場環境を簡単に教えてください。
主な業務は、米国のグループ企業のリスク・モニタリングや規制対応(現在だとプルデンシャル規制により必要となる態勢構築)などです。
職場はざっくり、5割がアメリカ人、1割が現地採用された日本人、4割が日本からの派遣行員といったところでしょうか。比較的グローバルな環境なはずなのですが、さまざまな手続きに印鑑が必要だったり、英語と日本語のレポーティングが平行して必要であったり、最初は驚いた覚えがあります。
日本からの派遣行員は、夜遅くまで働いていますし、事務的なことに忙殺されることもよくあります。私の場合は、上司に恵まれており、いわゆる「時間は食うが、経験として社外で役立ちにくい仕事」は、あまり回さないよう気遣ってくださっているようです。緊急の仕事がないかぎり6時ごろには帰れます。
映画のようなラブストーリーから国際結婚へ
――なるほど、ありがとうございます。話を変えて、語学力があり、専門性も高く、好奇心のままに世界を渡り歩いていらっしゃいますが、そういった生き方をすることでの、結婚や恋愛への影響はあるのでしょうか?
私……、実はもうすぐ結婚します。
――え! そうなんですか? ちなみに、どなたと?
パートナーは、ニューヨークで出会ったフランス人です。私は、日本の結婚観や恋愛観が、自分の価値観と合わないことが多く、海外のほうが自然体でいられます。長い目でみた人生観・価値観が合っていて、居心地がよかったので、結婚することにしました。
――そうなんですね! ちなみに、出会いはどんな感じだったのでしょう?
1年前くらいに、友人たちと集まったブランチに彼も来ていたんです。夏に私が主催したパーティで再会し、その後、家が近かったからか、道でばったり会って朝ごはんを一緒に食べることになり、それから親しくなっていきました。
――なんだか映画みたいなラブストーリーですね。
これまた急展開なのですが、彼がパリ採用でいいオファーをもらって、相談した結果、今回は私がパリへ合流し、2~3年後にまた、2人で住む都市を考えよう、ということになりました。そこに形として結婚がついてきたんです(笑)。
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