「アイスにも合うメンマを作った」31歳男性の衝撃 地方発・延岡メンマはなぜ注目を集めるのか?
都心ではなかなか接する機会のない竹林。すらりと伸びた竹は風流なイメージすら抱くかもしれないが、全国的に環境破壊の元凶となっているのをご存知だろうか。
成長スピードが早い竹は、根が周囲に侵出したり、背の高さで陽光を遮ってしまい他の樹木の成長を妨げてしまう。対策を打とうにも森林の所有者の高齢化や担い手不足なども手伝って管理が行き届かず、現在、日本の多くの農村や山間部で放置竹林が深刻化しているのだ。
そんな中、竹を伐採するだけでなくメンマに加工することで食べて解決につなげようという動きが各地で生まれ始めている。じわじわとブームになりつつある「ご当地メンマ」だ。
アイスにも合う!?「延岡メンマ」の衝撃
宮崎県の県北に位置する延岡市。旭化成の企業城下町として知られる一方、市の面積の8割を山林が占めている。この地で設立されたLOCAL BAMBOO株式会社は、2020年11月から放置竹林対策の一環として「延岡メンマ」を生産・販売し始めた。
メンマと言われてつい想像しがちなのは、ラー油と醤油の味付けではないだろうか。だが、延岡メンマはまったくの別物。地元の渡辺味噌醤油醸造の赤麦みそと、延岡の伝統野菜七萬石とうがらしで味付けたピリ辛みそ風味は、深いコクを感じる一品に仕上がっている。
「メンマはどうしても料理のつまとか添え物、お酒のおつまみというイメージがありますが、竹林問題を解決するにはもっと消費量を増やさないといけない。そこで、メインのおかずとして主食の米にも合わせられる、汎用性の高さが必要だと考えて試行錯誤を重ねました」
そう語るのは、LOCAL BAMBOO株式会社代表の江原太郎さん。ごはんのおかずだけでなく、メンマカルボナーラやメンマトースト、果てはメンマアイスクリームといった、これまでの常識を覆す食べ方を提案している。
「いろんな方々にメンマを楽しんでもらいたくて、プロの料理研究家さんと一緒に考案しました。延岡メンマはそのまま食べても美味しいんですが、熱を入れたときによりうまみを発揮するような気がしています。最近はトーストで食べるのがお気に入りですね」
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