「学歴マウンティング」してくる同僚への対処法 トップ校出身中心の企業で昇進を果たしたが…

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嫉妬する分野や学歴であれ、仕事であれ、プライベートであれ、嫉妬する本人が何かしらの分野において自分が現時点で満足していないと認識しているがゆえに嫉妬という感情は持ち上がるものです。そしてその分野において自分よりも優れている、うまくいっていると思ってしまう相手にそういった感情をぶつけるわけです。

ですから、根本をつきつめると嫉妬する本人の努力不足であり、才能不足であり、工夫不足なのです。したがって、そのようなケースにおいては嫉妬される側が何かしらするものでも、できるものでもありませんから、結論としては冒頭のとおり「放っておく」に限るのです。

目線を仕事に合わせるのか、学歴に合わせるのか

今回のケースにおいても、奮闘中の男子さんの目線は現時点や将来である一方で、相手の方たちの目線は過去なのです。奮闘中の男子さんは現時点で戦って実績を出している一方で、相手の方たちは現時点において実績を出せない焦りを過去の土俵を持ち出して埋め合わせようとしているのです。

その違いが目線を仕事に合わせるのか、それとも学歴に合わせるのか、の違いとなって現れているのです。

そもそも論として異なる土俵であり、異なる価値観ですから、そこに奮闘中の男子さんが意識や目線を合わせる必要はありません。

拙著『「学歴なんて関係ない」はやっぱり正しい』にも書きましたが、評価というものは他人がするものかもしれませんが、人生において成功しているか否かは自分自身が決めるものなのです。

奮闘中の男子さんはご自身が重要と考える現時点および将来において、ご自身の考える成功に向かって邁進すればいいのです。周りの評価や価値観に合わせて悩む必要はありません。今を生きる、自分自身の人生を生きる。それでいいのです。

何か対処をしなければ、と思う気持ちもわからなくはありませんが、そのような理由から奮闘中の男子さんが何かアクションを起こすことで具体的な状況の改善にはつながりませんから、やはり無視するのがいちばんなのです。

「そうか、自分も嫉妬されるくらい実績を出したのか。もっと頑張ろう」程度でいいのです。

人生嫉妬するよりも嫉妬される側に立ったほうがいいですよ。そのほうがより健全で、他人に対してもおおらかに接することができますし、何よりも嫉妬という感情を持たない、ということは異なる他人の生き方や価値観を認める心を持っている、ということです。

多様性で成り立つのがこの社会ですから、ぜひそういった心持ちで自分自身の人生を歩んでください。

奮闘中の男子さんが、周囲の言動に振り回されず、大人として自分の信じる人生の成功に向かって着実に歩まれるであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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