ある日突然「解雇」、空白の6カ月間で得た気づき 身を持って「会社ってあっさり潰れる」と実感
大手日系IT企業のサンフランシスコ支社でプロダクトマネジャーとして働いていたゆうさんはある日突然、支社のクローズを告げられ、広いアメリカの地に1人放り出されることに。戻れる会社もない、転職先も決まらない、さらにプライベートでは子どもが生まれたばかり……「まさか自分の身に起こるとは思いもよらなかった」と当時を振り返る。
しかし約6カ月間無職として過ごしたゆうさんは、その後Amazonのシアトル本社にプロダクトマネジャーとして入社し活躍。自身の転職経験を生かしたブログ『本気のアメリカ就職』も話題となり、現在は“空白期間”をものともせず順調にキャリアを築いている。
「終身雇用制度の崩壊」がささやかれる昨今。「大企業にいても油断はできない」「会社は社員を守ってくれない」……そんな言葉を目にすることも増えた。とはいえ、かつてのゆうさんのように「自分には関係ない」と日々を過ごしている人が大半ではないだろうか。
今回紹介するゆうさんのエピソードから、誰にでも訪れる可能性を秘めた「キャリアの踊り場」について、今一度自分ごととして考えてみよう。
骨を埋める覚悟で臨んだサンフランシスコ駐在
──そもそもなぜゆうさんはサンフランシスコで働くことになったのでしょうか?
新卒から6年ほどITコンサルとして働いた後、データアナリストを目指して日系のITメガベンチャーに転職しました。そこで、1年半ほどモバイルゲームのデータ分析業務に携わった頃、「アメリカビジネスの立て直しチーム」に選ばれたんです。
英語がしゃべれたわけでも留学経験があったわけでもないのですが、昔からテストが得意だったので、直前に受けたTOEICで985点が取れました。だから単純に英語力があると思われたんじゃないかなと(笑)
そんな経緯で、アメリカ・サンフランシスコの子会社に駐在することになったんです。