寝不足の子どもを襲う「発達障害もどき」の実態 大事なのは「早寝・早起き・朝ごはん」の3つ

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大事なのは「たった1つの習慣」を変えること(写真:ペイレスイメージズ1(モデル)/PIXTA)
昨今、発達障害の子どもたちが増えていると言われています。しかし、中には生活習慣を改めるだけで、発達障害特有の問題行動が改善してしまう「発達障害もどき」の子どもたちも。子どもたちを発達障害もどきから解放するために必要な「生活習慣」について解説。教育ジャーナリストの中曽根陽子氏による新刊『成功する子は「やりたいこと」を見つけている 子どもの「探究力」の育て方』より一部抜粋・再構成してお届けします。

じょうぶな脳を育てるのに重要な役割をするのが、「良質な睡眠」と「地球のリズムに合わせた生活習慣」です。

「早寝・早起き・朝ごはん」

「基本的にこれが守られていれば、子どもはちゃんと育つ!」と、発達脳科学者で小児科医の成田奈緒子先は太鼓判を押しています。では、十分な睡眠ってどのくらいなんでしょうか。

十分な睡眠を取れていない子どもたち

年齢によって成長に必要な睡眠時間は変わりますが、日本小児保健協会では、0歳児で14〜15時間、1歳児で14時間、3歳児で12時間、小学生で10時間が理想といわれています。しかし、日本全国の小学生の平日の平均睡眠時間は8時間15分なので、理想より2時間近くも短いのです。

お子さんは毎日何時頃に寝て、何時頃に起きていますか? 平均の睡眠時間は何時間くらいでしょうか?

大人でも睡眠不足は不調の原因になりますが、子どもの睡眠時間が短いことは、私たちが思う以上にさまざまなことに影響を及ぼします。

まず、自己肯定感への影響です。文部科学省の「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果」(2015年)でも、寝る時間が遅くなるほど、自分のことを好きだと感じる割合が減ることがわかっています。

なぜ自己肯定感と睡眠が関係するのかと疑問に思われるかもしれませんが、その理由が脳科学の研究で明らかにされつつあります。

夜間に強い光を浴びて夜更かしをするうちに、本来持っている昼行性動物としての活動リズムが狂い、その影響が心身の不調となって表れてしまうのです。

その結果、就寝時刻が遅い子どもほど、「自分のことが好きだ」と回答する割合が低く、「何でもないのにイライラする」と回答する割合が高い、という結果にもつながってくるのです。

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