31歳NHK女性記者が過労死「空白の2日間」の謎 「NHKが本当に守りたいのって、そこなの?」

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質問1、遺族はNHK自らが佐戸記者のことを番組にして放送するよう求めています。そのことをご存じでしょうか?佐戸記者についての番組を制作する予定はあるでしょうか?

質問2、遺族はNHKの担当者にこう訴えています。

「娘の死後、NHKは関係者一人ひとりから聞き取りをしたはずです。その記録があるかどうか明らかにされないのは、どういったことでしょうか」

佐戸記者の死後、NHKは関係者の聞き取りをされましたか?その記録は残っているのでしょうか?

質問3、いまNHKは佐戸未和記者の死について、どう受け止めているでしょうか?

彼女がなぜ亡くなったのか、検証することについて検討されているか、ご見解を教えてください。

NHKからの回答全文

7月5日夕方、NHK広報局から届いた回答は質問3の一部についてのみだった。その全文を掲載する。

(全文)

公共放送を支える高い使命感を持った佐戸未和記者が過労死で亡くなったことは、痛恨の極みです。佐戸記者の過労死を重く受け止め、2017年12月には「NHKグループ 働き方改革宣言」を公表し、働く人の健康を最優先にして、長時間労働に頼らない組織風土づくりや業務改革に取り組んできました。報道現場でも、記者の勤務制度を抜本的に見直すとともに、泊まり業務の集約や選挙取材の事務作業見直しなどを進め、労働環境は着実に改善してきています。
職員には、新採用者研修や新管理職研修をはじめ、さまざまな場で佐戸記者の過労死の事実を伝えるとともに、実践的な内容の研修を実施するなどして、働き方の意識改革を図っています。佐戸記者の過労死を決して忘れず、職員が健やかに、いきいきと活躍できる職場づくりを進めていきます。


                         (連載第4回に続く)

尾崎 孝史 映像制作者、写真家

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おざき たかし / Takashi Ozaki

NHKでドキュメンタリー番組の映像制作に携わる。映画『未和 NHK記者の死が問いかけるもの』(Canal+)を監督。

著書に『汐凪を捜して 原発の町 大熊の3・11』(かもがわ出版)。『未和 NHK記者はなぜ過労死したのか』(岩波書店)。写真集『SEALDs untitled stories 未来へつなぐ27の物語』(Canal+)で日隅一雄賞奨励賞、JRP年度賞。

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