「子どもが勉強してくれない」親側に見える大問題

上辺しか見ない親の言葉は永遠に響かない

「子どもが勉強してくれない」親のその言葉にこそ課題が隠れています(写真:Mills / PIXTA)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

中3の娘のことで相談です。受験のため塾には通っていますが、なかなか勉強してくれません。今までもあまり勉強しませんでしたがソコソコの点数だったので、あまりガミガミ言わなかったのですが、ここにきて点数がかなり落ち、不安です。
とにかく、性格的に気持ちがそれにハマらないとまったく動きません。「勉強はする気あるんだけど、問題集を見ると気分が落ちる……」と言っています。どうしたら、勉強をやってくれるようになるでしょうか。
(仮名:野村さん)

親が焦ると子どもは勉強しなくなる

はじめに結論をお伝えします。

「子どもに勉強させようとするのではなく、子どもと『雑談』をたくさんする。アドバイスがあれば、『伝聞形』で伝える」

これが回答になります。

この連載の記事一覧はこちら

受験を控えた中3の子に、「勉強してほしい」という親の気持ちはよくわかります。受験が近くなるにつれて子どもより親が焦るという現象もよくあることです。それは中3に限らず、中学受験する小6の家庭でもよくあることです。

しかし親の焦りから、子どもに勉強させようとするほど、子どもはますます勉強しなくなるという現象も、非常に多くの家庭で発生しています。

そこで、これから対応方法をお伝えするのですが、その前に確認しておかなくてはならないことがあります。それは、親の「子どもの勉強に対する姿勢」についてです。

野村さんの記述の中に「勉強をしてくれない」という言葉があります。この言葉をじっくり考察すると「子どもが勉強してくれると“親は安心”できる」という願望が、裏に隠されている可能性を感じます。

つまり、子どもの勉強は親の安心のために“してもらう”のであって、子どもの将来や進路の心配は二の次である可能性があるのではないか、ということです。子どもファーストでなく、親ファーストで考えてしまうと、「勉強してくれない」という言葉が出る場合が往々にしてあります。

「そんなはずはない!」と言われるかもしれませんが、もし本当に子どものことを考えていれば、勉強うんぬんの前に、子どもの心理について心配するはずです。

例えば、勉強という表面的な「する、しない」といった行動ではなく、「どうしてそうなってしまったのだろうか」「何か困ったことがあったのかもしれない」と内面について気になるのです。そうした課程では、心理的な問題の解決を優先させるため、「勉強をしてくれない」といった言葉は出てこないものです。

また、「性格的にそれにハマらないとまったく動きません」とありますが、それは誰しも似たようなもので、性格の問題とは思えません。お子さんが「勉強する気はあるんだけど、問題集を見ると気分が落ちる」と言っているように、内面的、心理的問題を抱えている可能性もあると考えられます。

次ページお子さんが置かれている状況は?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 最新の週刊東洋経済
  • コロナ後を生き抜く
トレンドライブラリーAD
人気の動画
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
男性も入れる?新業態『ワークマン女子』の中身
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT