「アボカド」の生産に必要なかなり驚くべき水の量 生産地の水不足招かない食材どう選べばいいか

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なぜ、これほど水を使うかというと、食パンは小麦を育てる水、チーズは牛が食べる飼料を育てる水、卵は鶏が食べる飼料を育てる水などがあるからだ。仮想水を「見える化」できるメガネがあったとしたら、食卓の上には大きな水のかたまりが見えるだろう。

さらにスーパーマーケットで、このメガネをかけたとしたら、青果コーナーは巨大プールのように見えるはずだ。たとえば、たまねぎ1個は37.92L、トウモロコシ1本は86.8L、かぼちゃ1個は370.8L、パイナップル1個は752Lの水が変身したものだ。

精肉コーナーは大洪水だろう。鶏肉300gは1350L、豚肉300gは1770L、牛肉300gは6180Lの水が変身したものだ。

6180Lがどれくらいか想像できるだろうか? 災害時に給水車が出動したのを見たことがあるだろう。給水車には2000Lの水が入る(車種により差異あり)。1パックの牛肉をつくるのに給水車3台分の水が必要だということになる。

こうしてみると、アボカドの生産にかかる水が特別多いというわけではない。

食べものに使われる水はどこから?

私は高校や大学で、「食べものに使われる水がどこからやってくるか」を考える授業を行っている。好きなメニューを1つ決め、材料と分量を仮想水計算機に入力すれば、前述のように簡単に料理に使われた水の量がわかる。

ある高校生は肉じゃがで考えた。仮想水量と生産地を調べた結果は以下のとおり。

(資料:筆者提供)
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