週2の通塾で最難関中学に合格続出する塾の正体

「中学受験2.0」を標榜するシグマTECHの教え方

6年の2学期以降に始まる「日曜シグマゼミ」はスクールFCと共同の志望校別対策授業。「1対1入試対策ゼミ」は過去問指導だが、実際には自学タイムで十分過去問指導ができているとのこと。月に数回、参加自由の「日曜探究講座」も催される。史跡をめぐって街を歩いたり、動物園や博物館を訪れたりする。勉強を楽しいものだととらえてもらいたい狙いがある。

教材は四谷大塚の「予習シリーズ」を使用する。ただし毎週末に行われる週テストは受験しない。5年生以降は月例テストを行う。模試は、志望校レベルに応じて四谷大塚の「合不合判定テスト」と「サピックスオープン」を使い分ける。

活発で自由なやりとりがある楽しい授業

1コマの授業時間が短いので、授業はさぞかし駆け足なのだろうと思ったのだが、教室を覗いてみると意外にも生徒たちがゲラゲラ笑っていた。たとえば5年生の国語の授業で、「怒り」をテーマにした文章読解でのやりとり。

**
生徒:先生は塾で本気で怒ったことある?
講師:あっ、面白い質問だね。ちょっと雑談しようか。
生徒一同:イェーイ!
講師:怒ると叱ると違うでしょ。叱るっていうのはよくあるんだけど、あるときに興奮した生徒から殴りかかられそうになって、咄嗟に「やってみろ!」って怒鳴ったことがある。完全に感情と感情のぶつかり合いだよね。結局その子も落ち着きを取り戻してくれて殴られなかったけど。「ああ、良かったぁ」と思った。
**

「怒ったことある?」と質問するということは、彼らは塾で怒られたことがないことを自覚しているわけだ。

また、社会の授業では地球環境サミットに関連して、「先進国がいままでさんざん環境を破壊しておいて、発展途上国には環境保護の条約にサインさせるなんて、どの口が言うているの?って話だよね」と問いかける。単に単語を覚えさせるのではなく、本質を考えさせている。これぞ中学受験塾の授業である。

短時間に圧縮するからといって、ただ1.5倍速の授業を押しつけるのでは大人の自己満足だ。1倍速あるいは0.9倍速の授業でも十分な成果が得られるように、極限まで無駄をそぎ落とした授業をしているわけである。

次ページ過当競争に加わらなくても十分勝負はできる
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • 財新
  • 実践!伝わる英語トレーニング
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
ホンダ「4代目フィット」がイマイチ売れていない理由
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
京セラのガラパゴススマホ「トルク」がたどり着いた境地
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「人のために働く職業ほど低賃金」な根深い理由
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
「半導体パニック」自動車産業に与える巨大衝撃
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
激動相場に勝つ!<br>株の道場

6月18日発売の『会社四季報』夏号が予想する今期業績は増収増益。利益回復に支えられる株価が上値を追う展開になるか注目です。本特集で株価が動くポイントを『会社四季報』の元編集長が解説。銘柄選びの方法を示します。

東洋経済education×ICT