「給料が高いのに残業が少ない」209社ランキング 平均年収650万円以上、月残業15時間以下が対象

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日本経済団体連合会の2020年労働時間等実態調査によれば、一般労働者の時間外労働時間は年間184時間となっている。単純に月平均すると15.3時間となる。

今回は、『就職四季報 2022年版』に掲載しているデータから、その水準より低い月平均の残業時間15時間以下、かつ年収650万円以上の会社を対象とし、年収順でランキングした。それが今回紹介する「残業が少なく年収が高い会社」ランキングだ。

なお、同順位の場合は残業時間の少ない順に掲載している。データは2019年度のもので、企業によってはコロナ禍の影響で、水準が下がるかもしれない。

年収1000万円を超す会社は7社と、前年度(2021年版)の11社から4社減少している。商社・卸売業3社(1位住友商事、2位長瀬産業、7位稲畑産業)、医薬品3社(4位第一三共、5位アステラス製薬、6位エーザイ)、不動産1社(3位野村不動産)と業種が固まっているといえよう。

トップは2年連続で総合商社の住友商事。平均年収1437万円、残業時間7.8時間であり前年度比約2時間減となっている。長瀬産業は化学品専門商社最大手で傘下にバイオの林原をもつ。稲畑産業は、化学品専門商社大手で製造加工拠点をグループにもつ。

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残業時間が10時間未満の会社は73社と、前年度に比べ3社増となった。最も残業時間が短かったのは医薬品中堅の日本ケミファで2時間だった。残業3時間台が2社(39位伊予銀行、209位丸井グループ)、同4時間台が7社(57位東京ドーム、62位Meiji Seika ファルマ、80位オー・ジー、97位オリエンタルモーター、140位三洋化成工業、152位ダスキン、193位ミズノ)と、さまざまな業種の会社が顔を出している。

同様に残業時間が10時間未満の会社を業種別で見ると、トップが商社・卸売業の11社(1位住友商事、10位因幡電機産業、21位岩谷産業他)、化学10社(59位東亞合成、68位関西ペイント、72位日本曹達他)、銀行7社(39位伊予銀行、82位あおぞら銀行、126位北海道銀行他)と続く。この3業種で4割弱を占めている。

1日あたりの残業時間を算出してみる

労働基準法の改正により2020年4月以降、原則月45時間・年360時間が上限となり、違反した場合は罰則もある。会社は残業時間を減らしていく流れになっている。

一方、フルタイムで働いた経験がほとんどない就活生にとって、残業時間は想像しづらいものだろう。完全週休2日制の会社では、1カ月あたり20日程度働くことになる。1日1時間残業すると月間残業時間は20時間前後となる。1日あたりの残業時間がわかれば、退社時間や退社後に活用できる時間も想定しやすくなる。残業時間に関心を持つ学生は、1日のタイムスケジュールも一緒に考えていってほしい。

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