強要型リーダーが致命的に判断を誤りがちな訳 キレて無理強いする人を時代遅れにした変化

拡大
縮小
リーダーによる強要をやめるべき理由とその方法とは? (写真:RichR/PIXTA)
言葉の使い方を変えることで、自分が率いる潜水艦の評価を最低から最高に引き上げ、ベストセラー『7つの習慣』の著者、コヴィー博士から絶賛された伝説の艦長がこのほど、『LEADER’S LANGUAGE(リーダーズ・ランゲージ) 言葉遣いこそ最強の武器』を上梓した。
あらゆる組織のリーダーに役立つ、伝え方のパラダイム転換を促す本書から、リーダーによる強要をやめるべき理由とその方法について、一部を抜粋・編集してお届けする。

なぜリーダーが強要するようになったか

今を生きる私たちが組織の何を変える必要があるかを理解するには、産業革命期の組織について知ることがカギとなる。当時の組織は、働く人々をリーダーとリーダーに付き従う部下、つまりは決断する者と実行する者に分断していた。その名残は、職場の肩書や制服に見て取れる。

『LEADER'S LANGUAGE 言葉遣いこそ最強の武器』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

決断する者と実行する者が分かれていたため、リーダーは部下に対し、部下が決定に関与しなかった仕事、彼らが「受け入れたわけでもない」仕事を実行するようにと説得しないといけなかった。必然的に、強要が求められたのだ。

外野が決めた方向づけに服従させる、それがリーダーの仕事のすべてだった。

産業革命のやり方に則したリーダーは、中断せずに働き続けるように人々を条件づけする。「中断」によって生産が進まなければ、それは遅れとなる。それは工程表上では「無駄」となり、排除すべきものとみなされるからだ。

次ページ中断を阻止するリーダー
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT