アメリカと中国におけるトップ5のユニコーン企業は、図表に示すとおりだ。
(外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
いずれも、日本でもかなり知られている。
なかでも注目は、中国第1位の「字節跳動(バイトダンス)」だ。2012年に設立された。
TikTokが世界100カ国以上で受け入れられる理由
同社が提供する動画アプリTikTok(テックトック)は、全世界の10~20代の若者に熱狂的に支持され、世界100カ国以上でサービスを展開している。
中国国内では1日のユーザー数が6億人を超えており、中国のネットユーザーのほぼ半数が毎日利用している。アメリカの若者の間でも人気で、利用者も1億人超と巨大なサービスだ。
TikTokが受け入れられる背景には、高度な技術がある。AIの機械学習を用いて、ユーザーが最も興味を持っているコンテンツを提供するのだ。
バイトダンスの時価総額は、950億ドル(約10兆円)。これは、トヨタ自動車の時価総額約29兆円の3分の1を超える。
なお、先の図表にはアント・フィナンシャル(螞蟻金服)が入っていない。
これは、電子マネー・アリペイを運営するアリババ集団傘下の金融会社だ。
2020年秋に上場が予定され、その企業価値は約1500億ドル(約16兆円)程度といわれた。
これは、アメリカ・シティグループ(約11.5兆円)の時価総額を超え、三菱UFJフィナンシャル・グループなど日本の3メガ銀行の時価総額の合計(13.3兆円)を上回るものだ。
設立されたのはわずか6年前なのに、世界最大級の金融機関となっているのだ。
アントの企業価値がこのように巨額になった基本的な理由は、金融の新しいビジネスモデルを開発したことだ。
とくに重要なのが信用スコアリングだ。取引データから人工知能(AI)が信用力を評価し、最適な条件で融資する。
なお、アントの上場は、間際になって中国政府の圧力で延期された。いまに至るまで、見通しがついていない。
中国には、人工知能(AI)の分野でも、多くのユニコーンがある。よく知られるのは次の企業だ。Megvii(曠視科技(メグビー・テクノロジー)、センスタイム(Sensetime)、Deepblue Tech(深蘭科技)。
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