「今の新人はかわいそう」と思っている人の誤解 変わらない会社に優秀な人材は嫌気がさす必然
「やがて元に戻るはず」と現実から目をそらせば、根本的な問題は解決されないままです。現実に向き合う企業とそうでないところとの差は、開くばかりです。
リモートワークに本気で取り組まない会社は人材から選ばれなくなります。去年、優秀な学生はリモートワークに積極的な会社を選びました。人材派遣の会社の人からも、同様の現象が起きているという話を聞きます。転職市場でも同じことが起きているでしょう。
優秀な人材を獲得できない企業は競争力を失います。採用PRにお金をかけるより、働き方を変えることに注力したほうがいいでしょう。
リモートでも成果を上げるチームワーク3つの行動原理
私の近著『チームワーキング』では、リモートワークでも成果を出せるチームの行動原理を以下の3点にまとめています。
チームが成果を上げるには、目標を共有することが重要ですが、最初に目標を定めるだけでは不十分です。外部環境の変化などで前提が変われば、メンバー間の目標認識にもずれが生じるからです。
そのため、つねにチームメンバーが目標を正しく共有し続ける状態を維持するため、つねに目指すゴールはどこか、全員で確認し合う必要があります。
目標を定めたら、現状とのギャップを解決すべき課題として定義するでしょう。しかし複雑な世界において単純な課題などなく、正確に定義しようとすると、解くべき課題を探すことが目的化しかねません。
そうならないために、最初は大まかな課題の方向性を「仮決め」して何らかアクションをしてみて、折に触れて軌道修正することをお勧めします。
もう1つ重要なのは、課題解決を行いながら、チーム全体で相互にフィードバックを行うことです。
ここでいうフィードバックとは、耳の痛いことを含めて相互に伝え合うことであって、人間関係の維持を目的とした褒め合いではありません。
上記3つはいずれも「し続ける」ことが重要であることを忘れないでください。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら