吸い込まれそうな青
この瓶の吸い込まれそうな青い色は、ぜひ実物を見てほしいと塚本さん。
「雨の過ぎたあとの青空と言われています。瓶の底裏に、またまた乾隆帝が文字を書いています。この瓶には花がさされていないけれども、花のような香りが漂っている、といった詩が書かれています」
最後は「皇帝のおもちゃ箱」。皇帝が身近に置いて楽しんだと言われる。
「これは皇帝コレクションの縮図なんですね。自分が持っている古今東西の美術品をミニチュアにして、箱に収めています。ルビーもあれば、仏像も磁器も書もある。自分がすべてを手中に収めていることの象徴だと思います」
「今回はひとつの作品で論文が何本も書けるような、貴重なものがたくさん出品されています」と塚本さん。連日行列ができていた『翠玉白菜』の展示が終了した今からのほうが、一点一点をゆっくり楽しめそうだ。
2014年6月24日~9月15日
東京国立博物館
東京都台東区上野公園13-9
TEL 03-5777-8600(ハローダイヤル)
9:30~17:00(金曜は20:00まで、土・日・祝・休日は18:00まで、入館は閉館の30分前まで)
7月14日、22日、28日、8月4日、9月1日、8日休み
一般1600円、大学生1200円、高校生700円、中学生以下無料
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