トヨタで学んだ資料作成「1分」で伝えきるワザ

結論からでは不十分、文字数少ない適切な順番

ペライチの資料でもちょっとした作り方で差が出てきます(写真:xiangtao/PIXTA、Toru Hanai/Bloomberg)
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2020年度(2020年4月~2021年3月)の登録車販売台数順位(乗用車ブランド通称名別順位/日本自動車販売協会連合会)では、トップ10のうち7車種をトヨタ車が占めました。最近はこの傾向が長期間継続しています。
4月13日配信記事に続いて『トヨタの会議は30分』から一部を抜粋・再構成して、トヨタのそうした本質的な強さを生み出す社内の暗黙知、特に若手の早い段階でトヨタ社員が体得していくコミュニケーション術やスキルを、元トヨタのエンジニアで、現在はコンサルタントに転身した山本大兵氏が紹介します。

「結論を先に」でもまだ不十分!? 

長らくトヨタの生産現場にいた「元・中の人」としては、よく知られた「カイゼン」や「かんばん方式」などとは別に、社内でふんわりと共有されていた暗黙知的なビジネススキルやコミュニケーション術も、トヨタの本質的な強さを生み出している要素のひとつだと感じています。

そうしたもののなかには、「トヨタ式問題解決」という名称で標準化されているものもありましたが、個人的には標準化されていないものの中にも、トヨタの本質がよく表れていた気がします。より正しく言えば、「会議は30分」の話と同様に、一律に標準化はできなくとも、その言葉の奥にある真意(意図)が、各リーダーの言葉によって暗黙知となり、現場ごとに浸透していたように思います。

そして、そうやって暗黙知となっているビジネススキルやコミュニケーション術の多くには、1分、1秒といった短い時間にこだわり、その短い時間のなかでもっとも効率的に、かつ本質的な情報を伝えようとする、という共通点があります。

ただ、なにがなんでもただ早ければよい、短ければよいという短絡的な話ではありません。なぜトヨタはムダな時間を低減するのか(時間を大切に考えるのか)といった、もっと深い背景があります。

私がトヨタで身につけた資料の作成法も、そうした暗黙知のひとつです。なにか上位の決裁をもらわなくてはならない案件があるとき、多忙な上司の時間を一瞬、具体的には1分だけもらって、ペライチの資料にサッと目を通してもらって即OKをもらう。トヨタ社内でそれを実現するためには、よく言われる「資料は結論を先に」でもまだ不十分でした。

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