寿司屋で勘定書きを見たら「お一人様3万円也」とあったとしよう。あなたならどうするか?
ユダヤ人の大金持ちだと、食べた寿司を一つずつ思い出し、「これはいくらだったのか?」と聞くそうだ。ところが、日本人はそうしないで払う(10万円なら文句を言うだろうが、3万円なら言わないだろう)。
日本人は気前がいいと世界中に知れ渡っているので、カモにされている。今は違うだろうが、しばらく前のイタリアでよく被害に遭った。ミラノ・マルペンサ空港は市街地から遠い。ホテルでタクシーを頼み、「メーターのある正規のタクシー」と何度念を押しても、白タクが来る。そして、空港で降りると正規料金の3倍くらいを請求される。日本人は払う人が多いらしいが、私は腹に据えかねたので、「日本に帰ったら、イタリア大使館にホテル名を通告する」と頑張って、正規料金にさせたことがある。
脱線してしまったが、何でこんな話を持ち出したのかというと、いま日本は途方もない勘定書きを突きつけられているからである。つまり、カモにされているわけだ。
いくらかと言えば、100兆円である。
「いくら何でもウソでしょう」とお疑いの方は、財務省のホームページで「本邦対外資産負債残高増減要因」という資料を見ていただきたい。そこにある数字によると、日本の対外資産は、2008年において、103兆円の為替評価損を被った。他方、負債の為替調整は15兆円だったので、差し引き88兆円の損失が生じたことになる(図参照)。