回転寿司の実力は「イカ」に出る!

大手回転寿司チェーン2店を食べ比べてみた【前編】

表面に切れ目のないイカ=ほぼ100%冷凍品

N君:回転寿司の実力が「イカ」に出るという理由は?

河岸:ここのイカをよく見てごらん。きちんと表面に包丁を入れてあるでしょ。この「イカの表面に切れ目が入っているかどうか」がポイント。

N君:確かに、表面がツルっとした、切れ目のないイカもよくありますね。

(写真:p-taka / Imasia)

河岸:表面に切れ目のないイカは、回転寿司に限らず、ほぼ100%冷凍品と思って間違いない。これは断言していい。

N君:マジですか? なぜ「切れ目がない=冷凍イカ」なんですか?

河岸:イカの表面には「アニサキス」という寄生虫がいる可能性がある。これはどのイカでも同じで、日本でも年間2000~3000人が刺身で食べたりして「アニサキス症」を発症していると考えられている。

N君:その「アニサキス」と表面の切れ目が関係しているのですか?

河岸:表面に切れ目を入れるのは、食べやすくすると同時に、「アニサキス」を殺す目的もあるんだよね。だから、もし生のイカを使っていながら、表面に切れ目を入れていないとすれば、「イカの表面にはアニサキスがいるおそれがある」ということさえ知らない、飲食店として論外の店。食を仕事にしている人なら、そんなことは常識だから。

N君:だから生のイカなら、必ず切れ目が入っているわけですね。でも、なぜ冷凍イカなら、表面に切れ目を入れる必要はないのですか?

河岸:「アニサキス」は加熱するだけでなく、冷凍することでも死滅するからね。だから、冷凍イカは「アニサキス」を心配する必要がないの。

N君:なるほど、イカを見るだけで、そこまでわかるんですね。

河岸:こういう細部に、店の考え方や実力が表れる。逆にいうと、そういう最低限のことさえできてない店が、ほかのネタの仕入れから扱い方まで、きちんとできているはずがない。

N君:このA店は、チェーン店なのに、きちんと切れ目が入っていますね。職人さんがやるんですか?

河岸:いや、寿司職人を雇ったら1皿100円クラスでは出せない。アルバイトがやるんだけど、きちんと切り方を教えているんだね。 

N君:なるほど。それで、もうひとつの「鉄火巻き」を見るというのは?

次ページ「鉄火巻き」のチェックポイントは?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 食べれば世界がわかる!カレー経済圏
  • コロナ後を生き抜く
  • 井手隊長のラーメン見聞録
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
悪用された「ドコモ口座」<br>セキュリティーに3つの問題

「ドコモ口座」を使った預金の不正引き出し事件。背景としては、回線契約がなくても口座が使える「ドコモ口座」自体と、安全性の脆弱なシステムで口座接続していた銀行側の双方に問題がありました。情報漏洩の経路も不明で、今後の対応が問われています。

東洋経済education×ICT