五輪「侮蔑演出」外国人がドン引きの2つの理由 実は国際感覚とこんなにもズレていた
東京五輪・パラリンピック開閉会式の総合統括を務めるクリエーティブディレクターの佐々木宏氏が、起用予定だった渡辺直美さんの容姿をブタに例えるような演出を提案していたという問題。世間の批判を受け、佐々木氏は自らの不適切な表現の責任をとるかたちで辞任することとなった。
海外出身のタレント・フィフィは、一般的な“国際感覚”の観点から見たとき、2つの意味で佐々木氏の感覚は大きくズレていたと指摘する──(以下、発言はフィフィによるもの)。
「人間を動物に例えるということ──これは世界基準からすれば、あまりよろしくないことなんです。
日本ではその意識が希薄になってる人たちが多い印象です。先日、とあるテレビ番組内でアイヌ民族のドキュメンタリーを紹介後、芸人さんが『あ、犬』と謎かけをしてしまい問題になっていたことが記憶に新しいかと思います。
だいたい日本では“動物占い”がまかり通っているくらいだし、最近だと名馬を擬人化したゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』なども人気ですよね。そのため、人間を動物に例えることの何がいけないの? と思う方は少なくないかもしれません」
国際社会は“動物イジリ”には敏感
「今回は“ブタ”に例えたということで、日本人の感覚からしてもこれは明らかに悪口だけど、たとえば「あなた子犬に似てるね」と言うときなどは、悪口を言っている感覚ではないですよね。
だけどそれらは、あくまでも日本のなかでの感覚。民族や国、宗教によっては、悪口として相手を“犬”と例える場合もあるし、あるいはムスリムは宗教的にブタ肉を食べたらいけないなど、動物に対するイメージは各国さまざまです。それもあって、動物に例えること自体、侮辱に当たることもあるので取り扱いには注意が必要なんですね。